Stand by U ~episode1~
妄想小説です。
バックミュージック及びエンディングテーマに「Stand by U」をイメージして文章にしています。
くわしくは「Stand by U ~prologue~」をご覧下さい。
また、はじめから読んでくださる方は「Stand by U」にとんでいただけると、最初からお読みいただけると思います。
「腐目線」も少し入りますので、苦手な方はスルーでお願いします。
いつも愛あるコメントとポチっと、本当にありがとうございます。
<続きを読む>
から「episode1」がはじまります。
「Stand by U ~scene18~」からのチャミの回想録です。
haruno
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Stand by U ~episode1~

帰りたい
毎日空を見上げては
そればかり考えていた
帰りたい
家族に会いたい
友達に会いたい
思いっきり韓国語がしゃべりたい
辞書から逃げ出したい
どうして・・・どうして僕はここにいるんだろう
韓国での共同生活よりもっとストレスのたまる日本での共同生活
行きたいところに行けない
しゃべりたいのに言葉がなかなか出てこない
でも僕はそんなもどかしい自分が嫌で
一生懸命日本語を勉強してした
心休まる時がなかった
緊張がとれる時がなかった
ヒョンたちの間で僕が1番上手くならなくてはいけない
それが僕のポジションなんだ
完璧を目指してしまうこの性格
こんな時、本当に自分の性格が恨めしい
韓国であれだけもてはやされている自分たちが
日本に来ればまた新人の日々
頭の片隅に
ほんの少しだけよくない考えが浮かぶことがあって
一生懸命それを打ち消す
「なぜ母国だけでけではダメなんだ」
絶対に口に出してはいけないってわかってる
だから僕はその考えを払拭するためにも
がむしゃらに
ただ懸命に、与えられた仕事をこなしていく
そんな考えをする間を自分に与えないためにも
1度出してしまうと、もうそれはとめどなくなりそうだから
僕が塞ぎ込むと1番初めに気づくのはユノヒョン
「元気だせ」とか
「がんばれ」とか
そういうことは一切言わない
その代わり態度で示す
ユノヒョンを見ていると、立ち止まっちゃいけないって気になる
(プレッシャーにもなるんだけど)
「マイケルジャクソン」がユノヒョンの口癖
だからヒョンは外国での活動が苦ではないんだろう
世界中を魅了した彼が目標ならば
苦しいこともきっと乗り越えていけるんだろう
ヒョンにはその苦しみの先が見えているんだ
僕はといえばどうだろう
僕にはユノヒョンのように「先」が見えない
日々をこなすのがやっとで
その先なんて何も見えない
もちろんステージが楽しくないかといえば嘘になる
きらびやかな衣装を身につけて
まばゆい光のスポットライトを浴び
僕らの姿が見えるだけで黄色い歓声が湧き上がり
人々は狂ったように歓喜する
煽る僕らに、ヒートアップする客席
でも、ステージからひとたび降りると
僕は急に頭が真っ白になるときがある
今、あの舞台にいたのは誰だ?
チェガン・チャンミン?
シム・チャンミン?
僕は誰なんだろう?
僕はなんのために歌っているんだろう?
僕はどうしてここにいるんだろう?
僕の本当に目指している場所はここなのだろうか?
ここが、僕のいるべき場所なのだろうか?
同じ年の友達は、将来を見据え
愚痴をいいながらも確実な「何か」に向け
一歩一歩を踏みだしている
「お前はいいよな」
友人に言われるたびに、僕はとてつもない違和感を感じていた
でも、言い返したところでわかってもらえるはずもなく
だから僕は黙って笑っている
何が?
アイドルが?
芸能人という特殊な職業が?
ステージが?
スポットライトが?
歓声が?
周りからみれば、僕は羨望の的なのだろうか
血の滲むようなつらいレッスン
プライベートな時間もなく
友達や家族と過ごす時間もなくなり
毎日自分が磨り減っていくような感覚に襲われる
分刻みで埋まっていくスケジュール
分刻みでこなしていく仕事
これが僕の夢見た現実?
これが、僕の目指しているもの?
僕は自分の心と向き合うこともできず
葛藤と戦うこともできず
ただただ時間の波に押し流されるように
異国での日々を生きていた

バックミュージック及びエンディングテーマに「Stand by U」をイメージして文章にしています。
くわしくは「Stand by U ~prologue~」をご覧下さい。
また、はじめから読んでくださる方は「Stand by U」にとんでいただけると、最初からお読みいただけると思います。
「腐目線」も少し入りますので、苦手な方はスルーでお願いします。
いつも愛あるコメントとポチっと、本当にありがとうございます。
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から「episode1」がはじまります。
「Stand by U ~scene18~」からのチャミの回想録です。
haruno

Stand by U ~episode1~

帰りたい
毎日空を見上げては
そればかり考えていた
帰りたい
家族に会いたい
友達に会いたい
思いっきり韓国語がしゃべりたい
辞書から逃げ出したい
どうして・・・どうして僕はここにいるんだろう
韓国での共同生活よりもっとストレスのたまる日本での共同生活
行きたいところに行けない
しゃべりたいのに言葉がなかなか出てこない
でも僕はそんなもどかしい自分が嫌で
一生懸命日本語を勉強してした
心休まる時がなかった
緊張がとれる時がなかった
ヒョンたちの間で僕が1番上手くならなくてはいけない
それが僕のポジションなんだ
完璧を目指してしまうこの性格
こんな時、本当に自分の性格が恨めしい
韓国であれだけもてはやされている自分たちが
日本に来ればまた新人の日々
頭の片隅に
ほんの少しだけよくない考えが浮かぶことがあって
一生懸命それを打ち消す
「なぜ母国だけでけではダメなんだ」
絶対に口に出してはいけないってわかってる
だから僕はその考えを払拭するためにも
がむしゃらに
ただ懸命に、与えられた仕事をこなしていく
そんな考えをする間を自分に与えないためにも
1度出してしまうと、もうそれはとめどなくなりそうだから
僕が塞ぎ込むと1番初めに気づくのはユノヒョン
「元気だせ」とか
「がんばれ」とか
そういうことは一切言わない
その代わり態度で示す
ユノヒョンを見ていると、立ち止まっちゃいけないって気になる
(プレッシャーにもなるんだけど)
「マイケルジャクソン」がユノヒョンの口癖
だからヒョンは外国での活動が苦ではないんだろう
世界中を魅了した彼が目標ならば
苦しいこともきっと乗り越えていけるんだろう
ヒョンにはその苦しみの先が見えているんだ
僕はといえばどうだろう
僕にはユノヒョンのように「先」が見えない
日々をこなすのがやっとで
その先なんて何も見えない
もちろんステージが楽しくないかといえば嘘になる
きらびやかな衣装を身につけて
まばゆい光のスポットライトを浴び
僕らの姿が見えるだけで黄色い歓声が湧き上がり
人々は狂ったように歓喜する
煽る僕らに、ヒートアップする客席
でも、ステージからひとたび降りると
僕は急に頭が真っ白になるときがある
今、あの舞台にいたのは誰だ?
チェガン・チャンミン?
シム・チャンミン?
僕は誰なんだろう?
僕はなんのために歌っているんだろう?
僕はどうしてここにいるんだろう?
僕の本当に目指している場所はここなのだろうか?
ここが、僕のいるべき場所なのだろうか?
同じ年の友達は、将来を見据え
愚痴をいいながらも確実な「何か」に向け
一歩一歩を踏みだしている
「お前はいいよな」
友人に言われるたびに、僕はとてつもない違和感を感じていた
でも、言い返したところでわかってもらえるはずもなく
だから僕は黙って笑っている
何が?
アイドルが?
芸能人という特殊な職業が?
ステージが?
スポットライトが?
歓声が?
周りからみれば、僕は羨望の的なのだろうか
血の滲むようなつらいレッスン
プライベートな時間もなく
友達や家族と過ごす時間もなくなり
毎日自分が磨り減っていくような感覚に襲われる
分刻みで埋まっていくスケジュール
分刻みでこなしていく仕事
これが僕の夢見た現実?
これが、僕の目指しているもの?
僕は自分の心と向き合うこともできず
葛藤と戦うこともできず
ただただ時間の波に押し流されるように
異国での日々を生きていた
