Stand by U~to the furture11~
妄想小説です
バックミュージック及びエンディングテーマに「Stand by U」をイメージして文章にしています
飛び飛び更新なので、カテゴリに「まとめ読み」をつくってみました。
もし最初からお読みいただける場合は、カテゴリの「まとめ読み」で
第1章「from scene1 to 6」から「from scene28 to 31」
第2章「from to the future1 to 4」から「from 5 to 7」
までお読みいただけると嬉しく思います。
完全なる妄想なので、内容についてはいろいろご容赦ください。
苦手な方はスルーでお願いいたします。
<続きを読む>
から第2章「to the future11」がはじまります。
(第2章「to the future10」の続きです)
いつも愛あるコメントとポチっと
本当にありがとうございます。
とても励まされています。
よろしければ、お願いします。
haruno
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Stand by U~to the furture11~
疲れた体を引きずるように
重い足取りでドアを開け
見慣れた玄関に入る
『ガチャリ』
背後で聞き慣れた扉の閉まる音が聞こえ
外の世界と完全に遮断される
人のいる静けさと人のいない静けさ
何がどう違うんだろう
でも俺は確実にそれらを感じ分けることができる
あいつがいる静寂と
あいつがいない静寂
そして今は
後者であることは間違いない
ついくせで脱いだくつを揃える
脱ぎ散らかすと、あとで必ず怒られるんだ
「ただいま」
誰もいない空間に向かい
小さい声でつぶやいてみる
俺の声は巨大な湖の水面に放った
一粒の小さな小石のように
少しの波紋だけが時間をかけてゆっくり広がっていく
『・・・・・おかえり』
ハイトーンボイスが嘘のように
普段のあいつは低い声でぼそぼそと話す
家に帰っても
その声がもう聞こえないんだな
ジャケットを脱いで、リビングの椅子の背もたれかける
『自分の部屋にすぐ持って行けよ』
これもまた注意されるんだろうな
その辺に鍵やら携帯やらを無造作に放り投げる
『決まったところに置かないから、後で”ないない”って探すんだよ』
はいはい。
ちゃんと所定の位置に置きますよ。
特に見たい番組もないけど、すぐにTVをつけてしまう。
なんでもいい。
人の声が欲しいんだ。
『見てもないのにつけっぱなしにするなよ。たまには静かな中で本を読むのもいいよ』
はいはい。
『靴下脱いだらすぐ洗濯物のところに持って行けよ』
はいはい。
俺の行動ひとつひとつに
もうここにはいないあいつの声が聞こえる
重症だな
寂しいのは、きっと俺の方だ
甘えていたのもきっと、俺の方
めずらしくビールでも飲みたい気分だ
でも俺には多い、350ml
今頃何してるのかな
電話をすればすぐわかるし
メールでも送れば済むことだけど
それはちょっと違うんだ
そういうことじゃない
居場所を確かめたいんじゃあない
だからあえて連絡はしない
それは俺らの中では
暗黙のルールになっているんだ
しないことではなく
することで逆に感じる距離だってある
大丈夫
俺たちはそんな薄っぺらいもんじゃない
内向的で引きこもりがちだったあいつが
外の世界へ自ら飛び込もうとしている
多分何があっても言い訳もせず
またいろんなことを我慢しているんだろうな
語ろうとすればするほど、自分の中の真実からどんどん遠ざかっていく
だからこそあいつは何も言い訳をしない
昔っからだ
1度決めたらガンとしてきかない
それでもあいつは変わった
わかってくれる人だけわかってくれればいいと思っているわけじゃない
わかってもらえるまで
行動で示すだけだ
そんなあいつを
もう俺はそばで守ってやることはできない
でも最近は
守ってやりたい気持ちと同時に誇らしい気持ちで見ている
大丈夫
お前なら大丈夫だよ、チャンミナ
お前の選んだ道は間違いじゃないって
信じて最善を尽くすんだ
結果はあとから必ずついてくる
いつもこの部屋から星を見ながらお前を想う
なあ、チャンミナ
もう俺が
お前の背中を叩く必要もないだろう
だからこそそばにいられる時には
憎まれ口ばかり叩く素直じゃないお前でも
無条件に、思い存分甘えさせてやりたいと思ってるんだ
もう俺がお前にしてあげられることは
そのくらいだろ?
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第2章「from to the future1 to 4」から「from 5 to 7」
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Stand by U~to the furture11~

疲れた体を引きずるように
重い足取りでドアを開け
見慣れた玄関に入る
『ガチャリ』
背後で聞き慣れた扉の閉まる音が聞こえ
外の世界と完全に遮断される
人のいる静けさと人のいない静けさ
何がどう違うんだろう
でも俺は確実にそれらを感じ分けることができる
あいつがいる静寂と
あいつがいない静寂
そして今は
後者であることは間違いない
ついくせで脱いだくつを揃える
脱ぎ散らかすと、あとで必ず怒られるんだ
「ただいま」
誰もいない空間に向かい
小さい声でつぶやいてみる
俺の声は巨大な湖の水面に放った
一粒の小さな小石のように
少しの波紋だけが時間をかけてゆっくり広がっていく
『・・・・・おかえり』
ハイトーンボイスが嘘のように
普段のあいつは低い声でぼそぼそと話す
家に帰っても
その声がもう聞こえないんだな

ジャケットを脱いで、リビングの椅子の背もたれかける
『自分の部屋にすぐ持って行けよ』
これもまた注意されるんだろうな
その辺に鍵やら携帯やらを無造作に放り投げる
『決まったところに置かないから、後で”ないない”って探すんだよ』
はいはい。
ちゃんと所定の位置に置きますよ。
特に見たい番組もないけど、すぐにTVをつけてしまう。
なんでもいい。
人の声が欲しいんだ。
『見てもないのにつけっぱなしにするなよ。たまには静かな中で本を読むのもいいよ』
はいはい。
『靴下脱いだらすぐ洗濯物のところに持って行けよ』
はいはい。
俺の行動ひとつひとつに
もうここにはいないあいつの声が聞こえる
重症だな
寂しいのは、きっと俺の方だ
甘えていたのもきっと、俺の方

めずらしくビールでも飲みたい気分だ
でも俺には多い、350ml
今頃何してるのかな
電話をすればすぐわかるし
メールでも送れば済むことだけど
それはちょっと違うんだ
そういうことじゃない
居場所を確かめたいんじゃあない
だからあえて連絡はしない
それは俺らの中では
暗黙のルールになっているんだ
しないことではなく
することで逆に感じる距離だってある
大丈夫
俺たちはそんな薄っぺらいもんじゃない

内向的で引きこもりがちだったあいつが
外の世界へ自ら飛び込もうとしている
多分何があっても言い訳もせず
またいろんなことを我慢しているんだろうな
語ろうとすればするほど、自分の中の真実からどんどん遠ざかっていく
だからこそあいつは何も言い訳をしない
昔っからだ
1度決めたらガンとしてきかない
それでもあいつは変わった
わかってくれる人だけわかってくれればいいと思っているわけじゃない
わかってもらえるまで
行動で示すだけだ
そんなあいつを
もう俺はそばで守ってやることはできない
でも最近は
守ってやりたい気持ちと同時に誇らしい気持ちで見ている
大丈夫
お前なら大丈夫だよ、チャンミナ
お前の選んだ道は間違いじゃないって
信じて最善を尽くすんだ
結果はあとから必ずついてくる

いつもこの部屋から星を見ながらお前を想う
なあ、チャンミナ
もう俺が
お前の背中を叩く必要もないだろう
だからこそそばにいられる時には
憎まれ口ばかり叩く素直じゃないお前でも
無条件に、思い存分甘えさせてやりたいと思ってるんだ
もう俺がお前にしてあげられることは
そのくらいだろ?
