Stand by U ~to the future9~

妄想小説です


バックミュージック及びエンディングテーマに「Stand by U」をイメージして文章にしています

飛び飛び更新なので、カテゴリに「まとめ読み」をつくってみました。

もし最初からお読みいただける場合は、カテゴリの「まとめ読み」で

第1章「from scene1 to 6」から「from scene28 to 31」
第2章「from to the future1 to 4」から「from 5 to 7」

までお読みいただけると嬉しく思います。  

完全なる妄想なので、内容についてはいろいろご容赦ください。
苦手な方はスルーでお願いいたします。



<続きを読む>

から第2章「to the future9」がはじまります。

(第2章「to the future8」の続きです)

いつも愛あるコメントとポチっと

本当にありがとうございます。

とても励まされています。


よろしければ、お願いします。
haruno

FC2ブログランキング


Stand by U ~to the future9~


螟彑convert_20130710184320 



その夜、僕はささやかな夕飯を作った


なるべくヒョンの好きなものばかりにしようと、久しぶりに料理の本もちゃんと見て。


ささやかと言いながらも、自分としては精一杯のおもてなしをしたつもりだった







「何か手伝おうか」


「結構。 余計な仕事が増えるだけだよ」


「・・・・ったく・・」






『そういうとこがむかつくんだよ』

という言葉を飲み込んだであろうヒョン。


でもその顔は嬉しそうに笑っていた









ある程度食事ができたところで
冷蔵庫からこの日のためにとっておいた特別なワインを取り出した



「今日は俺も飲もうかな」

「おっめずらしい」

「特別なワインなんだろ?」

「まあね。ヒョンには正直もったいない」

「・・・・言うね」







お互いのグラスにワインをそそぐ



「乾杯?」

「いちおう、乾杯!」





一体何に対する乾杯なのか。
それにはお互いあえてふれない





ありふれた日常の風景が、特別な風景に変わる夜







繝ッ繧、繝ウ_convert_20130710184759 


「うまいよ」

「それはどうも」

「・・ふふっ・・・・相変わらずだね」

「口が?料理が?」

「・・・どっちもかな」






ヒョンがおいしそうに食べる姿をみると、やっぱり嬉しくなる
作り手冥利に尽きるってものだ








ふと、昔を思い出す







やっぱりこうやって、テーブルに差し向かいに座って
よくインスタントラーメンを食べていたっけ


あの頃は作る時間の余裕も作る技術もなかったから
とにかく空腹を満たせればなんだって構わないという感じだった




血気盛んな少年時代




僕はいつも二人前を食べる
ヒョンはそんな僕を「お前、ほんとよく食うな~」って笑ってた









「さびしくなるな」

左手で器用に肉をつまみながら、唐突にヒョンがつぶやく 


「・・・・何を今さら」





気まずい空気になりたくなくて、僕は次に続く言葉を全力で探す






「どっちのかわからない服とかCDとかはさ、僕が気に入ってるのは持ってったから」

「別にいいよ。俺そういうの執着ないし」

「とりあえず・・漫画だけは置いてくよ」

「ハハハ。それは助かる」






少しの沈黙。






「チャンミナ」

「ん?」

「ちゃんとさ、飯、食えよ」

「そっちもね」

「お前さ、すぐ痩せちゃうんだから」

「ヒョンは・・そろそろお腹・・気にしたほうがいいんじゃない?」

「うるせえよ」





笑うと、少し目尻にシワが寄る
 
あなたのその優しい顔が
僕はとても好きなんだ





「ちゃんと掃除もしろよ」

「・・・・・ヒョンに言われたくない言葉NO.1だね」

「・・・・そうだな・・・」








途切れる会話





会話のないことなんていつものことだけど
今日は妙に気になって落ち着かない


普段からそんなにベラベラしゃべるわけじゃないから
普段通りと言われればそれまでだ







今日が最後の晩餐ということを除けば









螟懶シ胆convert_20130710185311 


ワインを飲んだヒョンはすぐに顔が赤くなり

「あ~~やっぱダメだわ~~~~」


と言いながらソファに寝っ転がる






「チャンミナ~」

「ん~?」

「お前の部屋は使わないからさ・・・いつでも泊まっていいからな」

「それじゃ意味ないじゃん」

「だって・・・・寂しいじゃん」

「・・・だからさあ~」




僕は大げさにため息をつく

また堂々めぐりだ






「チャンミナ~」


「あ~?」



テーブルの上を片付ける僕に、ソファーから小さく声が聞こえる







「ありがとな~」








片付けていた手が、一瞬止まる




でも、一瞬だ。

すぐに僕は切り返す






「どういたしまして」







その『ありがとう』が

食事に対してではないことを
僕もヒョンもわかっていた






「・・・・ヒョン・・・・」

「・・・・・・・・・」

「ヒョン?」

「・・・・・・」







いくら呼んでも、ヒョンは答えず




そして案の定




気付けば小さないびきをかいて、口を開けたまま眠りについていた









やれやれ








明日の朝も早いって言ってたもんな
このまま静かに寝かせた方がいい




僕はヒョンの部屋から毛布を持ってきて、幸せそうな顔して丸まっているヒョンの体にかける





食べ終わった食器を洗い
多分次来るときには化石と化しているだろう布巾を消毒し
冷蔵庫の中にある食材の賞味期限を確認し(ヒョンは冷蔵庫にいれれば食べ物は永久にもつと思っている)
調味料が少なくなっているものは補充し
製氷機の水を満タンにして


脱ぎ散らかされた服をたたみ
最後の洗濯機を回し
乱雑に積み上げられた雑誌を片付け
リモコンとか充電器とか、普段ヒョンがよく使うものをわかりやすい位置に集めておく




あらかじめ決められた行程をなぞるかのように
次から次へとよどみなく動いていく僕の体






僕は一体、何をやっているんだ







ある程度部屋が片付き
やっとの思いでソファーの下に腰を下ろす



最後の1杯になるであろうワインをグラスにそそぐ







ふと、共同生活を始めた頃がよみがえる






僕の10年

ヒョンの10年









たかだか寝る場所が変わるだけだ

大丈夫。何も変わりゃあしない。






他人との共同生活にストレスばかりをためていたあの頃

こんな風になる自分を想像できただろうか。






そっとヒョンの寝顔を見る

以前にも、確かこうやってこの人の寝顔をそっと見た気がする






僕が眠れない夜

いつもそばにいてくれたのはあなただった



眠りにつく僕を

あなたはいつもこうして見守っていてくれたのかな






すっと伸びた鼻筋
目の下の傷跡






おやすみ、ヒョン






いつまでも

誰にも傷つけられることなく
この人が穏やかな夢を見られますように




もう2度と

一人で何もかも背負い込むことがないように






たくさんなことは言わない



僕はただただそれを

願ってるだけなんだ 










譛拈convert_20130710190644 



朝起きると、僕はソファーの下で横になっていた

その体には丁寧に毛布がかけられ、しんと静まり返る部屋にはすでに僕しかいないことがわかった



ちゃんと起きれたんだな






シャワーを浴び、軽い朝ごはんを食べ、
僕も仕事にでかける準備をする



歯ブラシはどうしようかな・・・

そんなことを考えたとき

ふと、今まで気にも止めなかった事実に気付く







そういえば

いつの頃からか


チューブの歯磨き粉が
ちゃんと下から押し出されている










手にとってわかる僕とヒョンの10年



10年とは、いわゆる、そういうことだ








でかける前に、もう1度リビングをぼんやりと見渡す




少しだけ殺風景になった部屋。





あの頃

突然殺風景になった部屋を
僕はやっぱり今と同じように見つめていた




何もできずに
つきつけられた現実を
ただただ無理やり受け止めようとして





いや違う





精一杯、拒絶しようとして







突然激しい感情の波が押し寄せてくる
 


僕は目をつぶり
深く深く、深呼吸をする







大丈夫。

あの時とは違う

あの頃の僕とは違う




今の僕にあるものは
失った虚無感じゃない





そして、僕は
もうヒョンに守られるだけのマンネじゃない






荷物を持って玄関に向かう


もう1度深呼吸をする









さようなら

少年だった僕








まだ少し怖いけど

僕は扉を開ける





聞きなれた扉が閉まる音を背に



僕はまた、歩き始める





プロフィール

haruno

Author:haruno
2011年のレコード大賞「why?(Keep Your Head Down)」で伝説の”秒殺トン堕ち”したharunoのブログです。「BL」や「腐」という言葉の意味すら知らなかった私が、もはや脳の9割近くが腐っています(笑)。ユノとチャンミンの「萌え日記」と「妄想小説」をマイペースに書いています。

月別アーカイブ
ユノ・チャミLOVE
旦那ユノ♥ 嫁チャミ♥ 美人ユノ♥ hvQCUq1DHJ3oigA (1) 美人チャミ♥ メガネユノ♥ メガネチャミ♥ パーマユノ♥ パーマチャミ♥ ロン毛ユノ♥ ロン毛チャミ♥ イケメンユノ♥ イケメンチャミ♥ 男ユノ♥ 乙女チャミ♥
RSSリンクの表示
QRコード
QR
検索フォーム
アクセスカウンター
現在の閲覧者数:
当ブログについて
当ブログはあくまで個人で楽しむものであり、営利目的ではありません。ブログ内の画像・動画の著作権は著作元に帰属します。画像・動画はお借りしております。出処は全て写真内に記載されています。お借りしていることに感謝申し上げます。
最新記事
最新コメント
カテゴリ
ホミンLOVE
飛行機ホミン♥ TONEホミン♥ 腕組ホミン♥ 耳うちホミン♥Y.ver 耳うちホミン♥C.ver 耳うちホミン♥Y.ver 耳うちホミン♥C.ver 耳うちホミン♥Y.ver 耳うちホミン♥C.ver ダダ漏れホミン♥ ダダ漏れホミン♥
最新トラックバック