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Wedding Dress



Wedding Dress


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久しぶりに仕事ではなくプライベートでヒョンに会う


それだけで僕は少し緊張する


変だよな あれだけ一緒にいるくせに







プライベートといっても事務所のスタッフの結婚式だから、半分は仕事のようなものだ。
おまけに明日は海外の仕事がはいっているから、披露宴の後はその足で移動しなくちゃいけない。 



 
それでも親しい友人もたくさん参列するこの日を、僕は結構楽しみにしていた。





結婚式や披露宴に参列するのは初めてではないけれど
年齢を重ねるたびに感じ方が変わっていく気がする。




より現実的になってくるというか


逆により非現実的になっていくというか




自分に置き換えて考えてみたりするけれど
僕は僕を全然うまくイメージできずにいる。





でも僕の中で

ユノヒョンのイメージははっきりできているんだ 。












きっと同じ世界の人間から一般の人たちまで、大勢の招待客が入り乱れた披露宴。
 
それは披露宴というより
まるで巨大な同窓会だ。




ヒョンは終始挨拶回りばっかりしていて
ちっとも主役席にもどってこなくて




となりがずっと空いたままの席で
それでもうれしそうな顔をして微笑んでいるであろう
Wedding Dress姿の彼女





そして僕は、ため息をつきながら席を立つ




「ヒョン、もうそろそろ席に戻れよ」
「ヒョン、もうすぐお色直しの時間じゃないの?」





あなたはきっと

「ありがと、チャンミナ」

なんていって笑うのかな





やれやれ



僕はこんな日までユノヒョンのお世話をやいているのか





そんな想像をすると
なんだかちょっと笑えてくる 







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僕は久しぶりの気の合う仲間とのお酒の場がうれしくて
お祝いの席なのをいいことに順調なペースで飲み続けていた


そしてユノヒョンも
めずらしく飲めないビールやらワインやらに手をつけていて


おいおい
このあと仕事がないからって大丈夫かよって
ちょっと心配になってくる




僕とヒョンは2人きりの時でもそんなにお互いベラベラ喋らないし
周りに人がいるときはなおさら会話らしい会話をしなくなる。

でも僕はいつもいつも見つからないように(誰に?)視界の端でヒョンを追っている。


特に今日は顔が真っ赤になって上機嫌なヒョンが心配で



そしてなぜか



酔っ払っているヒョンを見ると
なんだかちょっと腹立たしくて



せっかくの楽しいお酒の席なのに
僕はユノヒョンが気になって仕方がない





ったく
何やってんだよ




だから僕はお酒の席にはユノヒョンがいない方がいいんだ。
気になっちゃって全然楽しめない。 





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披露宴が終盤にさしかかる時にはユノヒョンは完全に出来上がっていて
知った顔のテーブルでふらふらしながら大声で笑ってる。





僕は静かに立ち上がる




「ヒョン、もう席に戻れよ」




しょうがないからヒョンを迎えに行って、その腕に手をかける。

まじで世話のかかる奴。



「・・・・・おせーよ・・・」



軽く僕を睨みつけながら、それでもおとなしく僕に連れて行かれるヒョン




その一言で

僕が真っ赤になっているのもこの人は知らないんだろうな







完全に酔っ払っていると思いきや
新郎新婦の言葉の時には急に神妙な顔になり
真っ赤な目をしてじっと2人を見つめているヒョン 



さっきまでの楽しそうな姿はどこいったんだよ
本当にいつまでたってもわからない人だ






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感動的な披露宴が終わり、急いで仲間に挨拶をしながら僕らはマネージャーの用意した車に乗り込む。
ヒョンは足元がおぼつかないくせにテンションだけは高くて
僕によりかかりながらもなお、仲間に愛想を振りまいている。





喧騒から離れ、車のエンジン音だけが響く静かな空間に身を沈める。
 



なんか不思議だ
 
さっきまであんなに華やかだったのに。 
 



外はもう暗くなってきていて、窓から見る風景にも街灯の光が流れていく。







ヒョンはシートを軽く倒し、目を閉じてじっとしている



「飲み過ぎなんだよ。いくらこのあと仕事がないからって・・・。その年になったらさ、自分の限界ってもんを知れよ」


目を閉じているユノヒョンにむかって僕はちょっと怒っていう。


「・・・・・・うるせーなー」


ヒョンは目をとじたままちょっと眉間にしわを寄せる。

「そんな口叩くくらいならせめて一人で歩けるくらいでやめておけよ」

「・・・・お前がいたから・・・ちょっとくらいいっかな・・・って思って・・・」

「ちょっとじゃないだろ、ちょっとじゃ」

「・・・・・・ったく・・・いちいち・・・・・・」



このままじゃいつものパターンで険悪になりそうだから
一応素面の僕がここで身を引いてやる


「ほんと・・・・あなたの奥さんになる人は大変だな」










『奥さん』





という言葉をはくとき

僕はいつもほんの少しだけ、胸に小さな何かがつっかかったような気持ちになるけど
でも免疫をつけるために
最近は口に出すようにしているんだ



「・・・あ~?」

「あなたのお世話は大変だっていってるんだよ」

「・・・・・そうだな~俺の面倒は~大変だぞ~」


ろれつの回ってない口でぶつぶつ言ってる

明日になれば、この醜態を全く覚えてないんだろうな







本当にこの人の奥さんになる人は大変だ



片付けもできないから部屋の掃除も大変だし
思いついたように料理をするけどそのあとの台所は大変なことになってるし
たまには漫画とかアニメとか見せてあげないと拗ねるし
人脈が広いから人付き合いも大変だし
1年の半分以上は海外にいっちゃうし
甘いもの好きだから体型管理も大変だし
疲れてくるとすぐ肌に出ちゃうし
何も気にしてないように見えて実はすっごく気にする人だし
寂しがり屋だからちゃんと定期的に連絡しないと心配するし




・・・・・・・・・。




きりがない。




とどのつまり




僕は

僕がいないと何もできない人なんだって・・・・いいたいのか?   
 










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僕は世界中の誰よりもあなたの近くで生きてきた。



楽しいことも悲しいことも
苦しいこともうれしいことも
カッコ悪いところもカッコイイところも
情けないところも尊敬するところも



あなたのこれまで生きてきた全部をひっくるめて


僕はあなたを受け入れてきたんだ。










でもいつか

僕以外の誰かが

そんなあなたをきちんとお世話するんだろうな。 
 



僕以上にあなたをしっかり守り

僕以上にあなたからしっかり守られる誰かが。





僕の想像の中の

Wedding Dressの彼女。









「・・・ンミナ~聞いてんのかあ~」

「はいはい」

まだ酔っ払ってるヒョンに、僕は適当に答えてやる


「俺の世話はぁ~大変だぞォ~」

「はいはい」

「・・・お前に出来んのかぁ~」

「どうですかねェ」

「・・・お前にしか~できねえだろ~が~」

「はいはい」

「はいはいってなんだよ~」

「はいはい」

「チャンミナ~」

「はいはい」

「はいっていったな~」

「はいはい」

「・・・・じゃあ~・・責任とれよ~」

「はいはい」

「一生だからな~」

「はいはい」

「ったく・・・・年上を馬鹿に・・しやがって~」








ヒョンはいつのまにか頭をのけぞらせて眠っていた。
 

お約束に口をぱかっと開けて




天下のスーパースターの真の姿だ





やれやれ







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僕もまた静かに目をつぶる。

心地よい車の揺れに身を任せ、あなたの少し大きめの寝息を聞きながら
今日という日を思い出す。




いつかくるその日に備えて

僕は心の準備をしなくちゃいけない。




でも、なぜか心のどこかでは

いつかくるその日は、永遠にこない気もしてるんだ。 
 



それは僕にも同じことが言えて
未来は誰にもわからなくて




ただ

 
どんな未来が僕らに訪れようとも
あなたの、そして僕の隣に誰がいようとも



「だたひとり未来に連れて行く」



と言われたあの言葉は


僕の未来を明るく照らしている。






そう。

僕らには2人にしか創り出せない、永遠の未来がきっとある。  

100年後もずっと続く、あなたと創る永遠の未来。





面倒みてやるよ。


しょうがないから。





幸せにしてやるよ


しょうがないから。





僕の意思は問わないって?



何言ってんだよ。



答えはとっくに



わかっているくせに 







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Eternal Time

Eternal Time 

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いつの日からか



僕は一人で過ごす時間に違和感がなくなってきていた






「求める」ことの寂しさと同じくらい

「慣れる」現実もまた、寂しいんだということを、僕はひしひしと感じていた






めんどくさいな


本当に僕はめんどくさい






そんな風ににして季節が流れていく中で
再び訪れた必然とも感じられるヒョンとの同居生活






せっかく慣れたのに・・・・


せっかくぽっかりとあいた空間に心も体も慣れ始めたところだったのに



ヒョンは当たり前のような顔をして、するりと僕のその隙間を埋めていくんだ










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相変わらずのやりっぱなし癖

シャワーの温度はぬるいし

風呂場でいつまでも大声で歌うし

出かける直前にあれがないこれがない騒ぐし

かと思うと、大抵ぐちゃぐちゃなカバンの奥底で見つかるし







僕はというと、そんなヒョンを微笑ましく思う余裕もなく
僕は僕で相変わらずヒョンに怒ってばかりいる




ありふれていた日常
めまぐるしく過ぎていった毎日
今思えば、気が遠くなるほど幸せだった日々




けれどぼくらは離れることを選択したんだ


永遠を信じるための決断








連日のリハで僕らの体は悲鳴をあげていたけれど
それでも1日の終わりに僕の心を満たすこの充実感は何なんだろう



夢に向かう高揚感か
ヒョンと過ごせる日常か



多分そのどちらもなんだろう





手に届いて、実際に触れることのできる夢のような現実

手に届いて、実際に触れることのできる現実のような夢





良くも悪くもあまりに多くのことを経験しすぎた僕らには
目の前のそれが、現実なのか夢なのか、時々わからなくなる



でも僕の体に確かに残るこの痛みは
夢が現実のものになろうとしている証拠なんだろう









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「ヒョン?」

「ん?」

「もう寝たほうがいいんじゃない?」

「・・・ん・・・・・って・・お前もだろ・・」

「・・・・・」

「眠れない?」

「・・・・・ヒョンは?」

「体は疲れてんだけどな。なんか頭は妙に冴えてるんだよ。明日からだと思うとな」






それは僕も同じで
体と心のアンバランスさが気になって、どうにも眠れそうにない






「・・・・チャンミナ・・・・」

「・・・ん?」


お互いにPCをいじりながら顔も見ずに会話する。


「・・・・・ありがとな・・・」


「・・・・は?・・・・・何が?」


「・・・別に。なんかいいたくなった」


「・・・なんか変なもんでもくったか?」


「またすぐそういうことを言う」





ヒョンの言いたい何かを感じながら
僕はわざととぼけたふりをする




今更・・・


照れくさくて・・改まれるわけないじゃないか






「ヒョン」

「ん?」

「・・・・好き勝手・・・やっていいよ」

「あ?」

「最後はなんとかするから・・。ヒョンの好きなようにやれよ」

「・・・・・言うね~」




ヒョンは鼻で笑いながら、口の端をちょっと上げる




「じゃ・・・先寝るよ・・おやすみ」

「チャンミナ」

「・・・・ん?」

「わかってるよ」


ベッドに向かう僕の背中に、不意にヒョンが声をかける


「なにが?」



「俺はなんも心配してねーよ。お前がいれば」







返事の代わりに親指をあげて、僕はリビングを出る。






そっくりそのまま返してやるよ


僕だってヒョンがとなりにいてくれれば
なんの躊躇もなく
僕は僕でいられるんだ 











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窓を開けて、空を見上げる

きれいな明るい月がぽっかりと浮かんでいた






空を見上げてはホームシックになっていたあの頃

こんな風な気持ちで同じ空を見上げる日が来るなんて、想像もできなかった






ヒョン


あなたがいたからここまで来れた


僕たちの過ごしたつらい季節は


ここにたどり着くために神様が用意した時間だったのかな








2人でスタートしたあの日

僕はあの日々からのゴールじゃなく、新たなスタートラインに立ったと思った








僕は今、目指していた夢に手が届こうとしている







果たしてこれはゴールなのか







その時が来なければ僕にはまだわからないけど



全てが終わったとき



ふと横をみると



やっぱりとなりにあなたがいて



心の底から笑う僕がいると思うんだ








『いつか世界の終わりに

思い出す風景があるとしたら』






それはきっと



あなたのとなりで眺めるこのレッドオーシャン







夢が現実になる時

僕は何を思うんだろう





でも僕とヒョンはきっと何も変わらない





あなたは人知れずそっと手を合わせ
静かに祈りを捧げるのだろう



そして僕は、いつもの儀式を静かに待つ





―大丈夫





背中をポンポンとおされ、何も言わずに手を合わせるんだ






重ねた手から

2人にしかわからない想いが伝わり合って

そして僕らはいつもと同じ、あの光の先へと歩き出すのだろう 










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ヒョン


あなたに出会えてよかった




今、改めて思うんだ





あと数時間後には

僕らの永遠の時が動き出す







夢が見つからなかった少年が


それを今か今かと待ちわびているんだ






不思議だろ・・・・?







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Happy Birthday dear Changmin!



Happy birthday dear Changmin!

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「いいよ。わかってるから」





俺の言い方がそっけなさすぎたのか、ちょっと気まづい空気が2人の間に流れる。





怒ってるわけじゃない。


本当にわかってたんだよ。




仲間の誕生日をいつも祝いあってるお前らのことだから、今度はその仲間たちがお前を祝ってあげる番。



そのことについては全然怒ってなんかない。
むしろいいことだとさえ思っている。





ただ



ちょっとだけ



ほんのちょっとだけ



・・・寂しいだけだ



なんのためにいつも部屋をきれいにしておいてると思ってんだって

言いたくもなるんだよ











去年は・・・楽しかった


毎年していた0:00のメールを、あえて我慢した
何万人もの前で驚かしたくて、喜ぶお前の顔がみたくて
当日の朝になっても「おめでとう」の一言すら言わなかった。


ちょっと俺の顔色を伺うようなチャンミナが・・・すごくかわいかった


誰も気づいていなかったと思うけど
俺にだけはわかる


本当に・・・不安だったみたいだ





「僕はなんか・・個人的な悪いことがあるかなあと・・・」





最強の名を欲しいままにしているお前がそんな気の弱いことを言って
あんなに照れ屋なお前が自分からハイタッチまで求めてきて




相当だったんだろうな・・・・



俺はちょっと後悔したんだ



待ってたのかな・・・・
意地悪しちゃったなって・・・









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10代の頃からずっとお互いの誕生日を一緒に過ごしてきたから
俺の歴史にはお前がいるし、お前の歴史にももちろん俺がいる



時にはお前の父親のように
時にはお前の兄貴のように


最近は・・逆転するときもあるよな




なんにしたって

この世の中で、1番大切な人

この世の中で、1番幸せにしたい人

俺の未来へ・・・一緒に連れて行きたい人










またひとつ、お前の生きてきた歴史を一緒に祝ってあげられることが
俺は本当にうれしいんだ



どんなにしっかり者でも
どんなに成長しても

いつまでたっても年齢は俺に追いつけないんだから
俺はいつまでもお前のヒョンなんだから
これからもずっとずっと、俺がお前の誕生日を祝ってやるからな





チャンミナ

生きていてくれてありがとう


長いトンネルから抜けて

いろんなことを乗り越えて

ここまでたどり着いてくれてありがとう



いつもただ黙って、となりにいてくれてありがとう





願わくば

これからも、ずっとそばにいて欲しい。



俺らが選んだ道が間違いじゃないって

一緒に証明したいんだ





-もし・・・




この先、お前のとなりに愛する誰かがいたとしても
俺はお前の誕生日にはそっと祈りを捧げるよ





俺の願いは
お前の幸せなんだから










「Happy birthday dear changmin!」





英語のスペルをちゃんと確認してから、このメールを0:00に送ろう。


もっともっと伝えたいことはたくさんあるけど
それはちゃんと会って、目を見て、直接言うんだ
目下の目標はこの世で1番にお前におめでとうを伝えること

去年は寂しい思いをさせてしまったから
今年は1番に伝えるんだ





11:55



あともう少し







いや、待てよ。

きっとあいつらが周りで「誰から1番にメールが来るか」って見ているはずだ





ちょっと ・・・・

意地悪なことをしたくなる







「Happy birthday dear changmin! 愛してるよ。待ってるからな」








これを見て

顔を真っ赤にして

「見せろ!」というあいつらから必死に携帯を隠すお前を想像する






これくらいの意地悪は ・・・・


やってもいいよな?







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Happy Birthday dear Yunho!



Happy Birthday dear yunho

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その日は一緒に過ごせないことはずっと前からわかっていた
お互い別々の仕事が入っていたし、もう何年も2人きりで一緒に祝うなんてことはしていなかった



去年のヒョンの誕生日は僕の仕事が入っていたから
ヒョンは事務所のスタッフ達と一緒に誕生日をお祝いした



日本と韓国で離れ離れに過ごした誕生日



もちろん12時を過ぎてからメールはいれた


でも僕は、こんなに離れたところで過ごすあなたの誕生日はちょっと寂しくて
かなり落ち込んでいたのを覚えている


それでも



「韓国で寂しく過ごした」




と自分の誕生日を語ったヒョンに、僕は人知れず喜んでいたんだ。

あんなに大勢のスタッフとファンがいたのに、それでも寂しいと表現するのは、僕がいなかったからって思っていいのかな。

それは自意識過剰かな。








誕生日を迎えるヒョンに、送りたい言葉は山ほどある


あなたがこの世に生を受け、今を一緒に生きられることが僕にとってどれだけ感謝すべきことか

どんな言葉で伝えたらあなたにそれが伝わるのか




出会ってから、毎年のように悩むことだけど
年々あなたとの距離が近づき、あなたのと絆が深まるほど
僕はあらたまって言うことはすごく照れくさくなってしまって
ありきたりの言葉しか伝えられなくなる

それが時に、冷たく素直じゃないってとられることもあるけど

そうじゃないんだ





本当に伝えたいことは
実はすごくシンプルなんだ





僕は真実を語ろうとして
結局1番言いたいことから遠ざかってしまうという経験を何度もしている
多くを語る相手に対しても
「この人は結局何が言いたいんだろう?」
とわからなくなってしまうこともたくさんある




多くを語れば相手に伝わるというわけじゃあない
言えばいうほど伝わらなくなってしまうこともある




物事の核心はいつもシンプルだ

余計なものを削ぎ落として核となる部分を残していくと
結局はとてもシンプルな真実だけが残るんだ




だから僕はユノヒョンを語るときにはいつも多くは語らない
いつだって言葉を精選して、その裏側にある僕らだけがわかる想いを共有している


ヒョンはそんな僕を少し寂しく思う時もあるみたいだけど

でも僕は気づいている




「チャンミンは言葉より行動で示す人」




いつも僕について語るヒョンの言葉。
これが僕の想い全てを理解し、受け止めてくれている証拠だと思っている




何よりも僕を理解し、受け止め、必要としてくれている人 。



チョン・ユンホ。



2月6日。



そんなあなたがこの世に生を受けた日




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『Happy Birthday dear Yunho!』








たった一行のメールを送る。


僕なりの、ありったけの想いをこめて
このメールを送信する。





今、同じ星空をみているであろうあなたに

今、同じ時代、同じ時を刻めることに感謝して。

そして、あなたをこの世に産んでくださった、あなたのご両親に感謝して。





産んでくださってありがとう。

生まれてきてくれてありがとう。







多分、何十通、いや何百通というメールの中に、僕のこのシンプルなメールは埋もれていくだろう。



でもあなたはきっと見つけ出してくれる


知ってるんだ。


あなたは僕からのメールがいつくるか、いつも待っているんだ。





だから僕はわざと時間を遅らせて送信する。


今か今かと待ちわびているあなたを想像して。

「まだ来ない・・・・・」とがっかりするあなたを都合よく想像して。



僕からのメールを待ちながらも、多分愛あふれるメッセージがたくさん届いて、そんなメール画面を見てにやけているであろうあなたに、僕はちょっと意地悪をしたいんだ。



多くの人から愛される、あなたへのちょっとしたジェラシー。



僕の送ったメールが


『ヒョンの誕生日?忘れてた・・・。ごめんごめん』


ってな具合に、あなたに届くといいんだけど。






こんな遠回りは愛情表現、あなたは気づくはずもなく



「チャンミナ、今年は28番目だったよ。年々遅くなるなあ」



ってがっかりしたように報告するのかな。






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「チャンミンがいなかったら、僕の人生は半分だった」といってくれたヒョン




それは僕も同じで



あなたがいなかったら
今のこの僕は存在しない




あなたがひとつ年を重ねるごとに
あなたの存在とともに、自分の存在を再確認する日。







おめでとう、ヒョン。

生まれてきてくれてありがとう。

生きていてくれてありがとう。









僕があなたに1年に1回伝えたいことは

こんなにシンプルなことなんだ。














ふと携帯の画面を見ると

ヒョンからの返信が届いていた。






『Thanks you bery much!』






自分のことは棚に上げて

ヒョンからのシンプルなメールにちょっと寂しくなる僕は

相当面倒くさい男だな







だからもう1度送ってやろう 。



それでもやっぱり、何百通というメールの中から、ヒョンは僕を見つける。



そして大声で笑うだろう。






『「bery」× →「very」○ アメリカ留学したんだろ?御曹司様!』








そしてまた、僕はあなたからの返事を待つ。




こうなったら


とことんお祝いメールを邪魔してやろうかなんて


意地悪なことを考えながら







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I Know




I Know ~The 1st day~
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考えてみれば

ヒョンとこんなに長い間離れて過ごしたのは初めてかもしれない



デビューしてからずっと
宿舎も一緒で仕事も一緒だった僕たち



2人になったって、お互い別々の仕事があったとしても
帰る家はいつも一緒だった



離れて暮らすようになり
帰る家が別々になったって、仕事はいつも一緒だったから
僕とヒョンが離れる時間はせいぜい多くても1日あるかないか





でも今は




僕とヒョンは平気で何週間も会うことがない






お互い話し合って決めたこと

お互い納得の上で出した結論






でも



実際のこんな時間をその時の僕は想像もできなくて


「会えない時間が愛を育む」とはよく言ったものだけど



でも僕は


僕たちは



・・・・育めているのだろうか









寝る間もないほどの忙しさのおかげで
僕は会えないさみしさにどっぷり浸かることもどっぷり不安になることもない




けれど
仕事が終わって、マネージャーの運転する車に乗ったとき

ふと

後部座席に居るべきヒョンの姿を無意識に探してしまう



車でも家でも、僕たちはいつもいつも多くの言葉を交わすわけじゃないけど

でも
そこにいてくれるだけでよかった



僕のそばに、あなたがただいてくれるだけでよかったんだ
それだけで僕はすべてのしがらみから救われたんだ



それがどんなに貴重な時間だったのか

今となっては嫌というほど思い知らされる





そして僕は想いを馳せる




二人の未来のために
一人で戦っているあなたを


心から応援したいと思う


それは僕も同じで



二人の未来のために
僕もまた一人、この勝者のわからない世界で戦う









ヒョンは僕にいつも短いメールをくれる


『チャンミナ、今日は収録だな。ファイティン!』



そのメールで、僕はどれだけ勇気づけられるか。

僕が僕でいられるか。
あなたはわかっているのかな。





僕は僕で短いメールを送る。


『光州の御曹司!訛るなよ!』








でも夜になると
僕は自分でもびっくりするくらい素直になれる
ヒョンは撮影中ってわかってるけど、ついつい眠れない夜はメールを送ってしまう




『ヒョン・・僕はうまくできているのかな』


『お前なら大丈夫。俺が保証する』


『今誰のシーン?』


『俺だったらメールできないよ』





いちいち真面目に返してくるヒョンがおかしくって
撮影の合間合間に打っているであろう姿を思い浮かべ
僕は少しだけわがままになる



そう


僕は2人で住んでいた時よりも
なんだかわがままになっている気がする


でも
『会いたいな』とは言わないんだ

わかってるから




ユノヒョンと離れることは
体の一部をどこかにおいてきてしまったかのような居心地の悪い感覚


でも
僕はこの感覚に慣れたくない


いつまでも残る痛みや居心地の悪さが
2人をつなぎとめてくれているような気がするから









そうして久しぶりに
僕たちにしてみれば、本当に久しぶりに一緒での日本での仕事



僕とヒョンは別々の仕事が入っていたけど

久しぶりに過ごす一緒の時間




ヒョンは遅くまで練習をするのはわかっていたけど

僕も疲れていて眠くて眠くてしょうがなかったけど



でも今日だけは色々話したいんだ



僕たちは
あまりにも離れすぎている





『待ってるから』







ヒョンからの返信はいつまでたってもこないけど



僕はひとり


あなたの帰りをここで待とう











I Know~The 2th days~

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僕は一人、長く・・長く続く
ひんやりとした廊下の途中で
誰かを探していた


木造の、見たこともない建物だ
まるで田舎の小学校のような・・・


そこからはすぐ海が見えて
なつかしくすら感じる、不思議なぬくもりのある建物だった



僕の意識はそこにあって
でももうひとりの僕がそれを遠くから見ていて
とても不思議な感覚だった



僕は僕であって、僕でない

主観であって、客観である



僕は一体誰を探しているんだろう
でもそれはなんとなく「かくれんぼ」のようで
「出ておいで」といっているような探し方だった



でておいで
僕がうまくとりもってあげるから
怒られないよ
大丈夫。
ヒョンは優しい人だから




・・・・ヒョン?


なんでここでヒョンが出てくるんだ?




そして僕を呼ぶ声が聞こえる


小さな・・こどもの声?

そして、ヒョンの・・・・呼ぶ声?













ザァーザァーと絶え間なく聞こえる音が、だんだんとはっきり僕の耳に入ってくる


・・・・雨?


ここはどこだ?

朝・・?夜・・・?


ちがう・・・。


東京だ。


僕は・・・今東京のホテルにいるんだった・・・。



やっと意識がはっきりしてきて、僕は僕を認識する。

寝てしまったんだ。
ヒョンを待って・・・寝ちゃったんだ・・・。



そして・・この音は・・・





音が止まり
ヒョンがシャワールームから出てくる



「あ・・・ごめん・・・起こしちゃったな・・・」

体を起こしてベッドに腰掛ける僕に、ヒョンが頭を乾かしながら話しかける


「・・・・・いつ・・・帰ってきたの?」

「ん~30分くらい前かな・・・・」

「なんで起こさないんだよ」

「・・・・なんか・・幸せそうな顔してスースー寝てたからさ」


思い出し笑いのような笑みを浮かべてヒョンが言う。



幸せそうな顔?
そういえば・・・なんか・・幸せな夢を見ていたような気もする


どんな夢だったっけ?


さっきまであんなにはっきり覚えていたのに・・・。



「どうしたの?チャンミナ、ぼーっとして」

「ん・・・なんか・・・夢見てたんだよ・・・・」

「どんな?」

「よく覚えてないんだけど・・・・・」

「俺、出てきた?」

「・・・出てくるわけないじゃん・・」



こういうところは僕は相変わらずかわいくない

でも・・だんだんと断片的に思い出してきてはいた



「なんか飲む?」

ヒョンがTシャツと短パン姿で冷蔵庫をのぞいている

「ん・・・ビール飲もうかな」

「相変わらずだな」

ヒョンがふふって笑って僕に缶ビールを差し出す





「・・・・海が・・見えてさ・・・木造の建物で・・・・」

「ん?」

「さっきの・・・夢の話だよ」

プルトップを開け、僕はビールを一口飲む

「なんか・・・・学校みたいなとこに・・・いたんだ」

「ふ~ん・・・・海・・・。高台にあった?」

「・・ん・・・そう言われると・・・・そうかもしれない・・・」

「なんか・・・・」

「ん?」

「・・・・・・なんでもない」



また始まった
いいかけてやめるヒョンのくせ

ヒョンは僕からビールを奪って一口だけ飲んで、ベッドに大の字に寝転がる



「ヒョン・・・疲れた?」

「・・・まあな・・・」

「踊りとか・・覚えてた?」

「そこそこ・・・」

「・・・大変だね・・・・」

「お互い様だろ」

ヒョンが笑いながら片肘をついて、横になって僕を見る

「お前こそ・・・明日はすぐに帰って仕事だろ?」

「そうだね」

「順調?」

「・・・そこそこね・・・」

僕はベッドに腰掛けて、下をうつむいたままで言葉少なげに答える





久しぶりの2人の時間なのに、僕らの話すことと言ったら仕事のことばかり




こんなふうに
現実は僕らの中に着実に入り込んできて
そしてまた、僕らはそれぞれの居場所に戻っていく



仕事が終わって、ふとした瞬間
いつも思い出すのはヒョンのこと


2人の未来のためとはいえ
頭で納得させることと、実際に心で感じることは全然違う

お互い一人で頑張ろうって決めたけど
僕は自分の心の浮き沈みに、すでに耐えられなくなっていた



「ヒョン・・・・」

「ん?」

「僕は・・・ひどいこと・・・言ってないかな?」

「・・・・ん・・・?」

「”毒舌キャラ”なんていって・・・人を・・・知らない間に傷つけたりしてないかな」

「・・・・・・・」

「僕は・・・きっと今までヒョンに救われていたんだね」

「・・・・・・」

「あ・・・うそうそ・・・なんでもない」



こんなグチ言っちゃダメだ
久しぶりに会ったのに

僕らは・・一人で頑張らなくちゃいけないんだ・・・今は



「チャンミナ・・・こっち向いて」

ヒョンが背中を向けて座ってる僕に優しく言う



「大丈夫だよ。お前はうまくできる。うまくやってる。なんていっても俺が認めたMCだ」


すごく優しい・・でも力強い真っ直ぐな目で、僕にそう伝えるヒョン


「・・・MC下手のヒョンに言われても・・・うれしくない」

「・・・お前・・・相変わらずそういうとこ・・むかつくな」


そういって・・・お互いふっと笑い合う




なんでだろう

なんでこんな小さなやりとりで
僕はこんなにも心が満たされるんだろう
僕の心の隙間は
あなただけしか・・埋められないんだって
あらためて思い知らされる




「まだはじまったばかりだよ、俺たち」


ヒョンが、僕の手をぎゅっと握って、小さな子供に諭すように・・・静かに言う





つないだこの手
ステージの度につないできたこの手

今はそのぬくもりだけを頼りに
お互いの居場所で生きていく



ねえ、ユノヒョン
僕がMV撮影で・・・・・
誰を想って涙を流したか・・・・わかってる?





「チャンミナ・・・・」

「・・・・ん・・・」

「さっきの夢の話だけど・・・・」

「ん?」

「お前の夢の話」


手をつないだまま・・・・ヒョンが唐突に話し始める


「・・・・まだ覚えてたの?」

「ん・・・・」

「それが・・・なに?」


僕はヒョンを見つめ、ヒョンは・・少し照れたように笑う


「前にさ・・・俺が”目標が夢に現れたりする”っていったじゃん」

「ああ・・・・・・言ってたね」

「さっき言ってたチャンミナの夢さあ・・・」

「ん・・・・・」

「きっと・・・俺の夢だよ」

「は?」

「俺が夢見る未来の夢・・・それになんだか近い気がする」

「・・・・・・」

「海の見える高台にある木造の大きな建物・・・・」

「・・・・・・・」

「チャンミナはそこでなにしてたんだ?」

「・・・・・・」


僕は考えるふりをして空を見つめる



「俺・・・・そんなところに・・・自分の夢を実現させたいな・・・」










ねえ、ヒョン・・・・

僕は本当は思い出していたんだ



そこにはあなたがいて
僕がいる



あなたがずっと長い間思い描いている未来に
いつのまにか僕は自分を重ねていたんだ




そうだね、ヒョン

夢にはその人の正直な気持ちが現れるっていってたけど


僕の正直な気持ちは


ただひとりつれていってもらえるのなら


あなたの思い描く未来に・・・僕を連れて行って欲しいんだ





今つないでいるこの手を離しても

僕らの未来はつながっているって、そう信じたいんだ





「ヒョン・・・・・」

「・・・ん・・?」

「・・・ありがと・・・」

「・・・なにが・・・?」

「・・・人が滅多に言わない言葉言ってんだから、素直に『いいえ、どういたしまして』って言えばいいんだよ」

「なんだよ、それ」



ヒョンは文句をいいながらも
僕は言わんとしていることはなんとなくわかるようで
「シャワー浴びたの?もう寝るか?」って笑いながら聞いてきた










明日の朝、目が覚めたら

僕らはまた背を向けて、お互いの道を歩いて行く




でもそれは、僕らが夢見る未来への

着実な一歩一歩になっているって

そう、あなたが教えてくれた





僕はまた、前を向いて歩きだそう

きっとこれからも
僕は迷って、立ち止まって、引き返してを繰り返すだろうけど



同じ方向に向かっている

あなたとの未来を目指して


それでもまた僕はひとり、歩き出そうと思うんだ・・・・・





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after a concert

After a concert

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「これが終わったら温泉が待ってるぞ~」


ヒョンがコンサート後に楽しみにしていた温泉


ツアーも終盤に差し掛かっていて
僕もヒョンも毎回テンションは異様に高いんだけど、身体はこれ以上ないくらいの悲鳴をあげていた




スタッフが僕らのために(多分すごく高いであろう)温泉旅館を予約してくれていた
いつもホテルに泊まることが多い僕らにとって、日本の温泉旅館に泊まれることはすごく新鮮なことだった




豪華だけど落ち着いた雰囲気の旅館

一般のお客さんを気にしてか
スタッフは露天風呂のついた多分1番高いのではないかと思われる部屋を、僕とヒョンに用意してくれていた





「すごいね~チャンミナ~」


ヒョンは遊園地に来た子供みたいに、いろんなところを見回してははしゃいでいた


「ヒョン・・お願いだから高そうなものに触らないでよ」

「わかってるって~」





だから、絶対わかってないって、この男は。





夕飯もとても豪華なもので
コンサートでお腹がすいていた僕らは日本の美味しい食べ物をこれでもかというくらい堪能していた

ずっと同じ釜の飯を食べ、苦楽を共にしているスタッフと僕らはもう家族のような雰囲気になっていて
アルコールもいい具合に入り、本当に楽しい時間を過ごすことができた




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日付も変わり、そろそろ僕も眠くなってきた
ああ・・このまま誰にも邪魔されずに眠ることができたらどんなに幸せだろう・・
と思っていたところに

やっぱりヒョンが唐突に提案してきた




「チャンミナ」

「・・ん・・」

「お風呂・・・行かない?」

「え?さっき入ったじゃん」

「俺部屋風呂じゃなくて大きいお風呂に入ってみたい」

「・・・・・」

「いいじゃん。この時間だったらもう誰もいないって」

「だったらひとりで行けよ」

「やだよ。それはやだ。チャンミナが一緒に行かなきゃ行かない」





-だったら行くな




喉まで出かかった言葉を寸でのところで飲み込む

1度言いだしたらヒョンは絶対ひかない
だったら無用な言い合いは避けるべきだ
僕もだいぶ疲れている

それに・・・ひとりで行かせて何かあっても心配だ・・・





やれやれ





「わかったよ・・・」

僕は大げさにため息をついてお風呂の準備をする
ヒョンの嬉しそうな顔




全く・・・かなわないな・・・・。




「チャンミナ、みんなみたいにこれ着てみようよ」

ヒョンが興味を示したのは浴衣。
スタッフやダンサーさんが着ていたこれが、ヒョンはすごく気になっていたみたいだ
韓服に似ているので着方はなんとなくわかるけど・・・・



「チャンミナ、どうだ!」



僕は浴衣を着たヒョンを見て思わず吹き出す



「ヒョン・・・どうみたって丈が短い」


「特大」って書いてあるけど、180cmを超える僕らの身長にはやっぱり短い
なんとなく間抜けな浴衣姿だけど、ヒョンはすごく気に入ったみたいだ



「チャンミナも着なよ。楽だよ」


「No,Thanks you」


ヒョンは着ればいいのに・・ってぶつぶついいながら、タオルを持って大浴場へと向かった











この時間になると、さすがに大浴場には誰も入ってはいなかった



「おお~チャンミナ~すご~い!!」


部屋風呂とは違うスケールに、ヒョンは大はしゃぎだった




「ヒョン・・誰もいないからって・・・前くらい隠せよ」

「そうか~いいじゃん・・・チャンミナ女みたい」





-あなたが無神経すぎるんだよ






「チャンミナ、露天風呂も行こうよ」

もう抵抗する気力もなく、僕は誘われるがままにヒョンと2人で露天風呂へと入った





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「っだあ~~~気持ちいい~~~」




外は満点の星空だった
ヒョンは体を投げ出して、気持ちよさそうに目を閉じている


確かに、これは気持ちがいい


身体はすごくあったまるんだけど、首から上は外の冷気で冷やされるおかげで
のぼせることなくずっとつかることができる




僕は不思議な気持ちで星空を見上げていた






今、この瞬間

ヒョンと2人で

満点の星空の下で

こうやってゆったりと幸せを感じられる奇跡




こんな日が来るなんて

あの頃の僕は想像もできなかった






「チャンミナ~」

「・・ん~?」

「幸せだ~」

「・・・ん~・・・」




ヒョンも、多分同じことを感じてる




一緒にこの星を見られてよかった・・・・


僕はなんだかんだ言っても
ここに連れてこられたことを感謝せずにはいられなかった










部屋に戻って、やっと眠ろうという時になって
またヒョンがおかしくなった



「チャンミナ・・・なんか布団って・・照れるね」

「・・・・・何が?・・・」

「なんていうか・・・・イメージがさ・・・ほら・・」


自分で言って自分で照れるヒョン




・・・・この鈍感男・・・・。





そんな発言をさらっとするなよさらっと。
僕はどんな反応をすればいいんだよ。



「チャンミナ、布団くっつけよ」

「・・・なんで・・・」

「だって・・さみしいじゃん。こんなに離れてたら」

「やだよ。ヒョンに蹴られるし」

「いつもそんなことしてないじゃん」

「僕が・・またヒョンに思いっきり手をバーンってやるかもよ」

「別にいいよ。そしたらまたテレビで言っちゃお」




-勘弁してくれ・・・・





ふとんをずずーっと押して、2つくっつけるヒョン

ほんと、子供みたいだ



「もう枕元以外の電気消すよ」

「おう」


2つ並べた布団で、僕とヒョンはこんなだだっ広い部屋に不釣合いなくらい、小さく小さく寄り添って寝ていた


「チャンミナ・・・」

「ん・・」

「幸せだな」

「・・ん?」

「こんな時間も・・すごく幸せだよ」

「・・・ん・・」





僕はなんだか落ち着かなくて
次にくるヒョンの言葉を
ドキドキしながら待っていた




でも、いくらドキドキしながら待っていてもヒョンからは何もなくって


おかしいなと思ってふとヒョンを見ると


ヒョンは


・・・・寝ていた・・・。


スースー寝息を立てて。




-全くこの男は・・・。




人をその気にするだけしておいて

僕は一体・・・どうすりゃいいんだよ・・・。








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朝起きると、寝相の悪いヒョンは浴衣が全部はだけていて

帯だけがお腹に残っていた。

その間抜けすぎる姿に思わず笑ってしまう。



「・・・・・おはよ・・・チャンミナ・・・」


まだ寝ぼけならがヒョンがつぶやく


「ヒョン・・・海苔巻きみたい・・・」

「え?」

「帯が寿司の卵に巻いてる海苔みたいになってるよ」


ヒョンは自分の体をみて、やっと自分の置かれている状況に気づく


「あ・・・ほんとだ・・・チャンミナうまいこというなあ」




屈託なく笑うヒョン。

ステージのカリスマがこれかよ・・・。





どうでもいいけど、早く服着てくれないかなあ。


目のやり場に


相当困ってるんだけど。









そしてこの時には

まさかこのネタがコンサートでヒョンの口から出るとは

想像もしなかったんだ




「そしたら、僕は海苔!」






ヒョン・・・・責任取れ


ヒョンが円形ステージで「僕は海苔」って言うたびに


僕は赤くなる顔をどうしていいか困ってるんだ・・・・



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At the night of Christmas Eve


At the night of Christmas Eve

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今年もソウルはやっぱりホワイトクリスマスになりそうだ


連日の寒波と雪で、寒さが苦手な僕はもう気持ちが沈んでいた
そんな僕とは別に、ヒョンは雪を楽しんでいる


「雪ってワクワクするよな~」


スノーボードが好きなヒョンは、もしお正月に1日でも休みが取れたら絶対に行くとはりきっている。
どこまでも正反対の僕とヒョン


よくもまあ、これで10年もやってきたよ




「チャンミナもスノボやろーよ」

「断る。僕の暖かで貴重な休みを邪魔するな」

「付き合い悪いなあ」

「ゲームとビールと読書なら付き合うよ」

「じじくさいなあ」





-あなたに言われたくない




のどまで出かかった言葉をぐっと飲み込む

それにしたって・・・休みなんてものが・・存在するのだろうか







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街はクリスマスのイルミネーションで華やかに彩られていた



僕たちの仕事は基本半年先をいくので、クリスマス用の撮影はとっくの昔に終わっていた
季節感もへったくれもない

それでも、人々が浮かれればやっぱり華やいだ気持ちになる
仕事だってクリスマス仕様が多くなるから、なんとなく僕のテンションもあがってくる


とはいうものの、僕はヒョンのような敬虔なクリスチャンではない
どうしたってクリスマスを世間のようなお祭りモードで考えてしまう
大事な人と過ごす1年に1度の大イベント



ヒョンはそんな僕をどう思うんだろう



当然のように僕たちには仕事が入っていて
よく「クリスマスは誰と過ごしますかっ」て質問も受けるけど
「仕事です」と答えるしかない。
「仕事です」=「ユノヒョンと過ごします」なんだけど、それはあまりにもリアルだから仕事と答える。
全く色気もなにもあったもんじゃない






クリスマス6


クリスマスといえば、子供の頃を思い出す
十代でこの世界に入った僕は、クリスマスといえば仕事だった
だからクリスマスの幸せな思い出はどうしたって子供の頃に限られる


サンタクロースを信じていたのはいつの頃までだったかな
妹たちと”サンタクロースはどこから家に入るのか”ってよく話し合っていたっけ


でも
厳格な父に育てられた僕は、クリスマスのプレゼントにだって泣いたことがあった


朝枕元に綺麗な包装紙に包まれた四角いプレゼントがあり
喜んで開けてみると


中は分厚い本だった


国の文化人について書いた本




僕は・・・誰にも見つからないように泣いた
プラモデルやゲームや最新のおもちゃで浮かれている同級生を横目に
僕はなぜ本なんだろう・・・
友達の「お前何もらった?」の問いかけに、何も答えられない僕


こんなにサンタクロースを恨んだことはない



でも・・・そんな経験がきっと今の読書好きのきっかけなんだろうなと思う
それを見越してサンタクロースは僕に本をくれたのだろう
さすが子供の未来を背負って立つ男。






クリスマス7


「同じようなもんだよ」

「へっ?」

控え室で出番待ちにこんなクリスマスのエピソードをヒョンに話すと、ヒョンも意外に同じだと言ってきた

「ほら、俺んちそんなに裕福でもなかったし、クリスマスは礼拝をしたり、感謝の祈りを捧げる日であって、お前がプレゼントをもらう日ではない、なんて言われてさ」

「シビアだな・・・・」

僕は思わず笑ってしまう。状況は違えど、いつもいつもクリスマスは子供たちの夢とは限らない。

「でも・・・・やっぱり特別な日だったな。この仕事してからまともに祝った事なんかないけどね」

「・・・・そして今日もね」

僕は皮肉混じりに言ったけど、ヒョンはそうはとってないようだ

「まあ・・・・ありがたいことだよ。そっちに感謝しなくちゃな」



そうして、世間が盛り上がるクリスマスイヴは、僕たちとは関係なく刻一刻と過ぎていった






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「お疲れ様でした」

仕事が終わったのはもう時刻が変わろうとしている時だった。

ああ・・・やっぱり今年のイヴもこれで終わった






「チャンミナ、今日俺車で来たから送るよ」


ヒョンが自分の車で来るなんて珍しいことだった
僕はスタッフに挨拶をし、ヒョンの車に乗り込んだ





「いつスタットレスに変えたの?」
「マネージャーに頼んでやってもらった」
「ふ~ん・・・」


窓の外を見ると、かすかに雪がちらついていた
除雪はしてあるものの、道路にもかなりの雪が降り積もっていた






ヒョンとみた今年の初雪を思い出す

すごくすごく、大切な思い出


でも


すこしだけ切なくなって・・・・この胸が痛かった思い出






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「あいつらとこのあとなんかやんの?」

運転をしながらヒョンが聞く

「いや・・・絶対仕事が終わらないと思ったから断った」

「・・・そっか・・・・」







僕とヒョンの間に流れる微妙な空気


一緒に住んでいた頃はこんなことであれやこれや考えずにすんだけど
今は・・・・少しとまどってしまう





あの初雪の日に抱えた想いを思い出し、僕は今日という日を考える






来年のクリスマスは・・・・






そう思うと

僕は今日がとてつもなく特別な日に思えた







「ヒョン・・・・・」

「ん?」

「今日・・・もう遅いから・・・そっちに行こうかな・・・」






窓の外を見ながら、なるべく自然に言ったつもりだけど・・・
バレバレかな




ヒョンはしばらく黙っていて
それが返事を考えあぐねているようにも見えて僕は少し不安になる




そして・・・ヒョンはいきなり提案した



「よし!チキンとケーキを買おう!」



僕はびっくりして運転中のヒョンを見る



「えっ今から?」

「当たり前だろ。クリスマスといえばチキンとケーキだよ」




-短絡主義





でも・・・その返事が僕を幸せな気持ちにさせたことは間違いない



今まで当たり前と思っていたヒョンと過ごすイブ


でも

今年のイブは・・特別な意味を持つのかもしれない









「この前の服とか・・・洗濯してくれた?」

「え・・・ああ・・・うん・・・」

「してないんだろ」

「え・・・う~んと・・・どうだったかな?」

「あのさ~いつ泊まってもいいように置いてんだからさ。洗濯くらいしといてよ」

「大丈夫大丈夫。俺のいっぱいあるから」

「やだよ。ヒョンのは洗濯が適当だからヨレヨレしてんだよ」

「文句をいうな。じゃあ裸でいろ」

「・・・いいんだな。僕が裸でうろついてもいいんだな」




お互い言い合って・・・・耐え切れなくなって大笑いする。



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「あ~笑いすぎて涙出てきた・・・」

「ヒョン・・・ここの店開いてるよ」

「もう人も少ないだろうし・・・買いに行くか」

「ビールも買ってね。どうせそっちの冷蔵庫にはビールないんだろ」

「お前がこの前全部飲んじゃったからだよ。てか、俺のおごり?」

「ユノヒョン、ご馳走様です」

「こういう時ばっかりヒョン扱いしやがって・・・」




マンネの特権だよ。


それでもまんざらでもなさそうなヒョンは、駐車場に車を停め、外に出る





真夜中のスーパーは人気もなく
それだけではなく当然商品も少ない



「ケーキ・・・・ないな・・・」

「いいよ、僕は別に食べなくてもいいし」

「でも、定番なんだよ。なきゃだめなの」

"売り切れ"の文字を横目に、いろいろなコーナーを探し始めるヒョン



「チャンミナ・・・この小さいのでもいい?」

唯一残っていたのは、ひと切れだけのショートケーキ

「これだけだったらいらないんじゃない?」

「いいの。ケーキは大事なの」



-全く、子供みたいだ





スーパーでいろいろ物色しながら、ふと僕は我に返る



そうか、こんなことも昔は当たり前だったんだ

でも今は、一緒に買い物することさえめったにない




僕はヒョンとのこの時間が、うれしいのか悲しいのか自分でも気持ちが収拾できずにいた




「冷凍ものだけど、チキン、いいよな?」

「うん」

「腹減ったな。早く帰ろう」







クリスマス8


僕が当たり前に思っている日常は、今振り返るとなんて貴重な1日なんだろう


ヒョンは言っていた


「俺たちにとっては何十回目のステージでも、今日が一回目のお客さんだっている。だから1回1回のステージを後悔のないように全力で行こう」





その通りだね、ヒョン。

当たり前と思っている慣れた日常の大切さを、失ってからはじめて気づいたんでは遅いんだ


そして

こうしてヒョンと過ごせる、今は当たり前の日々を

僕は

大切に、大切に、過ごしていきたいと思うんだ







約束通り、ヒョンのおごりで食料を調達した



僕たちはそのまま、ユノヒョンの家へと向かった 











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久しぶり・・・・でもないんだけど
なんだかやっぱり他人行儀な気分になってしまう


僕も・・つい数ヶ月前まではここに住んでいたのに
玄関に着くと、どうしても自分の家に帰ってきたとは素直に思えなくなってる自分がいる
僕の部屋はそのままとっておいてくれているから
一旦部屋に入ってしまえば、すぐにその違和感はなくなるんだけど




「まあまあ・・・きれいな状態保ってるね」

「だろ?俺は本来几帳面で綺麗好きなんだって」





-それは、ないけどね





台所も、思ったより片付いていた
ヒョンが買ってきた食材と冷蔵庫にある残り物で、僕は簡単な料理を作る



「おお~さすがチャンミナ~」
「別に・・・大したもん作ってないよ」
「いやいや上出来上出来!!」
ヒョンはとても喜んでいて、そんな顔を見ると、僕もなんだか嬉しくなる





2人でソファーに座り、ビールをあける
「じゃあ、かんぱ・・」
「待って!」
ヒョンがビールを早速飲もうとする僕を止める


「チャンミナ、お祈りして。手を組まなくてもいいから。目を閉じるだけでいいから」


クリスチャンであるユノヒョンは、胸の前で手を組み、目を閉じて静かに祈りを捧げている



ステージの前に何度も見ているヒョンの姿。


とても・・・・・美しい姿。




僕もいちおう目を閉じるけど・・・
考えることはヒョンのことばかりだ。





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「メリークリスマス!!」

ヒョンが大げさに缶を上にあげ、僕の缶とぶつかり合わせる

「うまいなあ~っといいたいとこだけど・・やっぱり俺には一本は多いだろうな」

「いいよ、残りは僕が飲むから」

「お前・・・何本飲むつもり・・・・・」




久しぶりに外食ではない2人きりの食事
こんなことも・・・以前は当たり前の日常だったけど・・・

今は、すごく貴重な時間になりつつある




「チャンミナ・・」

「ん・・?」

僕が作った料理をつまみながら、ヒョンが話し始める

「お前がいないとさ・・・」

「ん・・・」

「ものもちらからないよ」

「なんで?」

「お前に甘えてたのかな。最後はチャンミナが片付てくれるって・・・そう思って安心してたのかも」

「じゃあ僕がいなくなったのはヒョンのためになってんだな」

「まあ・・・ある意味ね」


お互い笑って、ヒョンはビールを一口飲む


最近のお互いの仕事のこととか、共通の知り合いの話とか、とりとめのない話をしながら時間が過ぎていく



-なんてことのない時間



不思議だな。
今日はこんななんてことない瞬間が、すごく大切に思える。





あなたと過ごせるこんな時間が・・僕にはたまらなくうれしいんだ






クリスマス12



お互いシャワーを浴び、ソファーで久しぶりに対戦型ゲームに没頭する
案の定洗濯をサボっていたヒョンのせいで、僕は下着からジャージから全てヒョンのものを借りるハメになる
まあ・・・昔はお互いのものを着るなんてあたりまえだったんだけど・・・



なんだか今日は僕もヒョンもすごく上機嫌だった
ゲームをしても喧嘩にならないし


久しぶりの2人きりの夜
そしてクリスマスという特別な日


それが・・僕とヒョンを素直にしてくれているのかもしれない





「またお前の勝ちかよ~」

「僕をあなどるな」



何度目かの勝負のあと
僕もヒョンも仕事の疲れもあり、少し眠くなってくる



なんとなく・・・お互いの呼吸が合う






「チャンミナ・・・・」

「ん?」

「・・・・いこっか」

「・・・ん・・・」






僕らは・・・ヒョンの少し片付いた部屋へ行く



そして
自然に

僕らは一緒に眠りにつく





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「ヒョン・・」

「ん・・?」

「・・・・・さみしくない?」

「・・・何が?」

「この家」

「・・・・全然」

「・・・・・・」

「・・・うそ」


キングサイズのベッドとはいえ、男2人で寝るにはやっぱり狭い
でも、僕は久しぶりのヒョンのぬくもりに、とても安心した気持ちになっていた


「寂しくないと言ったら嘘になるな。じゃあ今の暮らしが不満かっていったら、それもないな」

「なんだそれ」


腕を頭の下で組んで天井を向いていたヒョンが、僕の方を向き直る


「お前さあ・・・10年以上一緒にいたんだぞ。寂しくないわけないじゃん。お前はどうなんだよ」

「僕のことは・・・・いいよ」

「またそうやってごまかす。ずるいな」


ヒョンが僕の鼻をつまむ


「ひとりで・・・ちゃんと考えられるようになったよ、いろんなことを」

「いろんなこと?」

「そっ。いろんなこと」

「例えば?」

「ん・・・そうだな・・。仕事のことはもちろんだし、これからのこととか、家族のこととか・・・」

「ふ~ん」




「・・・・・お前のこととか」




一瞬、僕の胸はドキンと大きく脈打つ




「僕のこと・・なんて考えてもしょうがないじゃん」

「そうか?俺はいつも考えてるよ」




出た。直球勝負。
聞いたのは僕なのに、こっちがどうしていいかわからなくなる。




「どんな風に・・・考えてるの?」

「内緒」

「なんでだよ、聞かせてよ」

「やだよ。お前笑うもん」

「笑わないから」

「いいよ」




そんなやりとりを繰り返しながら
眠れなかったときにこうやっていつも僕のそばにいてくれたヒョンを思い出す


もう遠い昔の出来事のように思える
時にはくだらない話をして、時には何も言わずずっとそばにいてくれて、どんな時でも僕を守ってくれたヒョン




僕は今、世界中の誰よりもヒョンを独り占めしたくなっていた





「さっき・・・」

「ん?」

「何お祈りしたの?」

「なんかお前さっきから俺に聞いてばっかだな」

「いいじゃん・・・聞きたいんだよ」


今度は僕がうつ伏せになって、両肘をついてヒョンを見る


「前見たく・・・いろいろ嫌になるくらい喋って欲しいんだよ」

「・・・・・」


ヒョンは・・・ふう~っと軽く息をついて、僕を見た
優しい・・・本当に優しい顔をしていた



「チャンミナがずっと笑っていられますように」

「は?」

「お前が、楽しく仕事して、いい仲間と出会って、いつまでも笑っていられますように」

「なんだよ、それ」

「だって・・ほんとだから」

「・・・・自分のことは?」

「俺のことはいいんだよ。俺は大丈夫」

「僕が・・・かなり頼りないみたいだな」

「違うよ。お前はもう全然平気。大丈夫。仕事上ではお前がヒョンみたいだよ」



ヒョンが僕の髪を優しくなでる



「お前に・・・そのまま笑っていて欲しいんだよ。どん底のお前を近くで見た来たからこそさ・・・・今の仕事を心底楽しんでいる、今のお前が好きなんだよ」

「・・・・・・・」


「俺が・・・そばにいなくても・・・お前には笑って仕事して欲しいんだよ」





ヒョンが・・・そばにいなくても・・・・





「お前が笑って仕事しているうちはさ、俺がいなくても東方神起は安泰だよ。ちゃんと俺らの帰る場所をお前が守っていてくれるよ。俺はそう確信してるんだ」






クリスマス14




そんなこと言って・・・・僕をまた泣かせようとするのか




ヒョン


あなたはいつだって先を見ている

あなたの見る未来は・・・いつも僕を安心させてくれる

いつだって僕に道しるべをつくってくれ、僕を歩むべき道へといざなってくれる





あなたがそばにいない未来を・・・僕はどうやって進んでいったらいいんだろう・・・





手を伸ばせば、すぐ届く距離にいるのに・・・
どうしてこんなにも、あなたを遠く感じるんだろう



「ん・・・?どうした?」



あなたが消えてしまいそうで・・・
僕はヒョンの首に手を回し、思いっきり抱きしめる




ヒョンの匂い
ヒョンの声
均整のとれた体
目の下の傷
すっとした首筋
ピアスのあと



全部
全部ひとつ残らず僕の中に残しておきたい



あなたが消えてしまう前に
僕の中に全てを刻みつけて欲しい





ヒョンは・・・・僕の背中に、頭に手を伸ばし・・・優しく抱きしめてくれる





「どうした?チャンミナ・・・大丈夫だよ・・・」

「・・・ヒョン・・・・消えない?・・・」

「・・・バカ・・・んなわけねーだろ」




僕の腕をとろうとするあなたを、さらに強く抱きしめる





もう少しこのままで

僕の中にあなたのカタチを刻みつけておきたいんだ






「チャンミナ・・・」

「ん・・・」

僕の髪に顔を埋めながら、ヒョンがつぶやく


「クリスマスプレゼント・・・・」

「ん・・・・」

「何もなかったな・・・・」

「・・・・何を今更・・・・いつものことじゃん・・・・」

「そっか・・・・・」

ヒョンが自嘲気味にふふっと笑う

「じゃあ・・・このジャージ・・・頂戴」

「え~これ気にいってんだけど」

「先に話を振ったのは・・・そっちだよ」

「・・・・・わかったよ・・・じゃあそれやるよ」



言ってみるもんだな



「じゃあ・・・チャンミナは?」

「僕?・・・・」








僕は・・・・


あなたに心配かけることなく未来へ進める自分


2人の帰る場所を守れる自分




それを約束することが

僕のあなたへのプレゼントっていうのは

ずいぶん都合がいいかな・・・








なかなか答えない僕にしびれをきらしてか、ヒョンがいきなり僕の上に覆いかぶさる




「じゃあ、これから・・・クリスマスプレゼントもらおうかな」






ヒョンが片方の口角を上げ、にやりと笑う


この笑いが出たら、僕はもうヒョンには勝てない




「なんで俺が今日車で仕事に行ったと思う?」

「・・・・?」

「こうなることが・・・わかってたからだよ」







頭の中で瞬時に明日のスケジュールがよぎる




・・・・・大丈夫だ




多分・・・・なんとかなる








ヒョンのキスは



1度目は感触を確かめるように

2度目はお互いを確かめるように



深く深く



そして僕は・・・堕ちていく








明日

僕はきっと重くしびれの残る体を引きずって、スタジオに行くことになるだろう



反対に

元気がありあまってまた調子に乗るだろうヒョンを横目に


僕は体に残るあなたのあとを、痛みとともに思い出すだろう









ねえヒョン


世の中にはきっと


幸せな痛みってゆうのも・・・存在するんだ





そして僕はきっと思う


今日も1日


あなたの願う、笑って過ごせる僕でいよう



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At a marriage ceremony

At a marriage ceremony

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結婚式に招待されたのは久しぶりだった


でも、今日の結婚式は、なんだか今までのとは違う感じだ



新郎新婦の雰囲気?
招待客の雰囲気?
場所?



ちがうな



俺の中の何かが、今までとは変わったのかもしれない





結婚式は、いつ参列しても本当に幸せな気持ちになれる



新郎の、男としての責任を背負うたくましい姿

新婦の、世界で1番美しい笑顔



いつもそれを見せ付けられ、自然と幸せな気持ちになれる

純粋に「いいな」って思う



2人の生い立ちのビデオや
親しい友人からのメッセージ
人々の笑顔
温かな祝福
ご両親の涙



ありきたりの演出だけど
いつもいつもじーんときて泣きそうになる




俺はこういう仕事をしているから、いつも皆の注目を一心に浴び、ステージの上では常に主人公だ

でも時々、それを勘違いしてしまう人がいる




「自分は、常に誰かの人生の上でも主人公だ」




有名になればなるほど、傲り高ぶれば高ぶるほど、そんな風に考えてしまいがちだ






でも、人は皆、自分の人生の主人公だ


ひとりひとり、平凡な中にもドラマがあり、それぞれがそれぞれの物語の中で主人公として生きている
誰ひとり、脇役なんかはいやしない



結婚式に参列し、それぞれのドラマを垣間見るたびに
俺はいつもそれを実感し、謙虚な気持ちになる




誰もが、人生の主人公だ
誰かの人生の脇役ではない
幸せな物語の主人公であるはずだ





そして、いつも思っていた




俺もいつか誰かを、幸せな人生の主人公にできるのだろうかと・・・・・。





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俺の中で今までとは変わった何かは、なんなんだろう


食事をしながら親しい友人や先輩と談笑しながらも
俺は頭の隅で考えていた



昔はよくインタビューで「27歳までには結婚したい」なんてことを言っていた


それがいつのまにか「40までに」に変わり、そんな俺にチャンミナは
「今できなければ、ずいぶん後になるでしょう」なんていいやがった



俺とあいつの2人の会話で、女の話はあまり出てこない
無理に避けているわけじゃない
男だし、綺麗な人がいれば盛り上がる


でもなぜか結婚に関しては、おかしなことにインタビューでお互いが語ってる情報しかしらない
これだけ一緒にいるのに、隣でお互いが記者に向かって話していることを横で聞いていて、「へえ~」とうなずいたりする






結婚






普通に夢見てた

子どもがいて、かみさんがいて、温かい料理があって、暖かい家があって・・・





でも、いつの頃からか、自覚はしている

俺は少し、特殊な世界で生きている



だから、夢見ることはできるけど、現実がそうであるかはわからない





それとは別に



この複雑な想いまで絡まってきている






俺は、自分より大切に思える相手がいる




家族が大事で
家族を作りたいと思っている俺が
家族以上に大事な相手と出会ってしまったんだ



幸せな未来を願う俺が
その未来へ一緒に連れて行きたいと願う人と、出会ってしまったんだ




ねえ、チャンミナ





俺らの未来を、お前はどんなふうに描いているんだろう





10年後の自分の話に
「多分結婚をしているでしょう」と気軽に話す俺を
お前はどんなふうに思っているんだろう




未来にお前を連れて行く意思は変わらない
たったひとり選べと言われたら、今だって間違いなくチャンミナを選ぶ





でも、当たり前だけど、お前はお前の人生の主人公だ
俺の人生にお前を無理やり付き合わせるわけにはいかない


そして

お前の物語の結末に、俺が存在するのかはもちろんわからない
チャンミナにはチャンミナの納得する幸せな人生を歩んで欲しいと思う






今までとは違う何か



そう気づいていた




花嫁の横に立つ自分はうまく想像できないけど、花嫁の横に立つチャンミナは想像できる

想像、しなきゃいけないと思う




お前らしい照れた笑い
仲間からからかわれ、真っ赤な顔をして言い返している姿
ご両親の泣き顔

俺は・・・スピーチに立つのかな

マイクの前で・・・・・・・何を語るのかな
・・・・全然言葉が思いつかない

俺は・・・泣いてしまうかもしれない




「・・・幸せになれよ・・・」




きっとそれだけ言うのが精一杯だ






ねえ、チャンミナ


俺はいつのまにか
自分の幸せより、お前の幸せを優先できるようになったんだ


もし俺が我慢することで
お前に降りかかる数々の困難を止めることができるのなら
俺は喜んでこの体を捧げようと思うんだ





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式が終わり、フラワーシャワーが舞い散る



階段をゆっくり降りてくる2人
輝かしい笑顔
人生の新しい出発点





幸せそうな2人に花びらをかけながら

俺はいつのまにかお前を想う





チャンミナ




どうかお前が好きな人と

ずっとずっと幸せであるように




お前の幸せが


ずっとずっと続きますように





そう思えるようになった俺を

最近少し誇らしくさえ思うんだ


変かな

そう言ったら、お前は・・笑うかな・・・







「ユノ、行くぞ~」


仲間からの言葉に、軽く片手を上げる





ふと見ると、俺の肩には小さな花びらがついていた


手を伸ばし、そっと空に向かって花びらに息を吹きかける



見えるのは雲ひとつない透き通るような青空


いつもお前と見上げるこの空を、いつの日か別々の人と見る日が来るのかな





お前が好きな人と、幸せにこの空を見上げられるといいな








そっと目を閉じる




想いとは逆に

ちくりと痛むこの胸






-大丈夫だ






俺は大きく深呼吸し


この胸の痛みが去っていくのを、ゆっくりゆっくり待っていた




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cold,you, and a birthday



cold,you,and a birthday

2ゆき


ヒョンの調子がおかしい

朝、スタジオでリハをやっていて、すぐに気がついた



ほんの少しだけ、顔色が悪い

ほんの少しだけ、声の伸びが悪い

ほんの少しだけ、ステップが遅れる

撮影の合間にぼーっとする時間が
ほんの少しだけ、長い


ほんの少し


周りの誰も気がつかない、「ほんの少し」のことなんだけど


僕にはわかる



ヒョンは確実に調子が悪い

ひとっこともそんなことは言わないけど
僕にはわかるんだ

それも・・・多分これからひどくなっていく前触れの状態だ




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夕方になるにつれ僕の予想はあたり、ヒョンはしんどそうに目をつぶって座っていた


「ヒョン・・・・薬・・・飲んだ?」

控え室で出番を待っていたヒョンに話かける

ヒョンは一瞬僕を見た

もう否定も肯定もする気がなさそうだ


「・・・・大丈夫だよ。心配すんな」


・・・何が大丈夫だよ。僕が気づかないとでも思ってんの



「とりあえず熱はかってみてよ」
「やだよ」
「なんで」
「熱見たら・・・多分・・・動けなくなる」


ヒョンのおでこを触る。

かなり・・・熱い

相当だ



「とりあえず、マネージャーに話して対応考えようよ」

「余計なことするな」


ヒョンは目をつぶったまま、険しい顔でうなだれている





悲しいかな

僕たちはキャンセルがきかない

「今日は休んでろよ」と言ってあげられない


どちらかがどちらかの代わりにはなれないし
2人空間をひとりで埋めることは到底できない



自分でも鬼だと思うけど
僕にできることは、ヒョンの状態がひどいということを周りに気づかせないこと


仕事を止められることを、ヒョンは1番望まないから




とりあえず、自分が持っている薬と水を、無言でヒョンに渡す

ヒョンもおとなしくそれを受け取る




「ちょっと・・・横になれば?」

ヒョンは無言のまま、控え室のソファーに体を横たえる


ちいさな顔が、今日は一段と小さく見える






近くにある毛布を、そっとヒョンの体にかける


「・・・前にも・・・・」

「・・・え?」

「前にも・・・こんな風にお前に看病してもらったことが・・あったよな」

「・・・・あったっけ?」



僕は照れくさくてとっさにとぼけたけど
あれは・・・何年前のことかな・・・・

つい最近のような気もするし、遠い昔の出来事のような気もする

そんなことをヒョンが覚えていてくれたことが・・・実はすごくうれしかったりするんだけど




「チャンミナ・・・ゴメン・・・」

「あやまるなよ。しょうがないじゃん」

「すぐに治すよ」

「どうかな・・・。年取ると回復遅いって言うし」

「・・・・ヤな奴」

「しょうがないじゃん・・・ほんとのことだから」





ヒョンはもう言い返す元気もないのか
目を閉じて、ほんの少しの浅い眠りについていた








ヒョンはなんとかステージでの仕事が終え
今度は・・・・サイン会だ


ヒョンはサイン会でファンの人達と直接会えることを本当に楽しみにしている

だからこそ、本調子で会えないことを相当気にしていた



調子が悪いからといって手を抜ける人じゃない

でも本調子ではない状態で会うことにも納得できない


思うように行かない現実に、ヒョンはちょっとイライラしていた




「ヒョン・・・調子悪いっていっちゃえば・・?」

「・・・・ん・・・?」

「僕らだって人間だよ。調子がいい日もあれば悪い日もある」

「・・・・・」

「無理して取り繕うより、正直に話した方がよっぽど伝わるんじゃん?」

「・・・・・」





ヒョンはそれには何も答えなかった


ヒョンが僕の話をどう感じたのかはわからない



でも、無理して頑張るあなたを見ると
ときどきどうしようもなく辛くなるんだ



「休みなよ」っと言えない現実と
何もできない僕と
そのもどかしさをどうしていいかわからなくなるんだ








サイン会の会場では、見た目的にはいつも通りのヒョンの姿があった


ひとりひとりに丁寧に対応するヒョン
ファンの幸せそうな顔


やっぱりファンの直接の笑顔を見られると・・・・僕もすごくしあわな気分になる



でもやっぱりヒョンのことが気になる

突然倒れたり・・しなきゃいいけど・・・




どうにかサイン会を終えることができ、ヒョン最後の挨拶をいう

最後に・・・・ヒョンが言った言葉




「実は・・体の調子が悪く・・ここに長く座っていられるか心配でした」







・・・・少しは・・・僕も役に立ってるのかな・・・








ゆき2




驚異的な回復力で
次の日には熱も少し下がり、ヒョンは元気になりつつあった


それでも完全とは言えず
暇を見つけては控え室で体を横たえ、体力を温存していた


調子が悪い時のヒョンは・・・実はちょっとかわいい
からかってもそんなに怒らないし(そんな元気もない)
何より・・・・こっちが恥ずかしくなるくらい子供みたいに甘えてくることがある

そんなヒョンも、たまには悪くない




ヒョンが少し弱っているときこそ
切り札を出す


「ヒョン・・・・明日・・・・ミノの誕生日でみんな集まるんだけど・・・・」

ソファーに横たわるヒョンの傍らで、なるべくさらっと・・・言ってみる



ヒョンは僕が遅くまで仲間と遊ぶのを、あまりよく思っていない
自分でしっかり管理しているつもりだけど
僕はお酒が入ると、時々ハメをはずしてしまうことがあるからだ



「・・・ダメ」

「・・・・・・・・」

「・・・・・行くな・・・」

「・・・・・・マジで?」

「こんな俺を・・・お前はほっておくんだな・・・・」

「・・・・だって・・・もう熱は下がったみたいだし・・・・」

「・・・・冷たいな・・・」

「・・・マジで・・・ダメ?」

「・・・・マジっていったら・・・どうする?」

「行かないよ」

「マジで?」

「・・・・マジっていったら・・・どうする?」

「うれしいよ」



そうくるか



僕は自分でいっておきながら、少し恥ずかしくなっってうつむく

ヒョンは体が少し弱っている時に限って
僕がドキドキするような迫り方をする




目が合って


ヒョンが僕の頭に手を回し、顔を傾けて近くづいてくる




「ダメだよ・・・」

「・・・なんで?」

「風邪・・・うつるから・・・」

「・・・もう治ったよ」

「お~自分でゆったな。だったら僕はミノの誕生日に行く」

「・・・・・お前・・・ずるいな」





お互い笑い合う



「やっぱり・・・うつしてやる」






いつもより深いキスは

ヒョンの嫉妬の・・・・あらわれなのかな






たまには・・・・風邪をひくのも悪くない


そんなことを一瞬考える僕は


すでに熱があがってるのかな・・・・






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First snow of the season



First snow of the season


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ソウルの冬は凍てつく寒さだ


ちょっと前まで半袖で過ごせる異国にいたかと思いきや
今日にはもうダウンが必要なほどの寒波におそわれている母国にいる



こんな激しい環境の変化に対応するのも俺らの大事な仕事
チャンミナは本番以外はずっとマスクをしている
プロとして体調管理だけはしっかりしないと
俺らのステージは替えがきかない
2人っきりしかいないのだから








「ヒョン・・・寝不足なんだ・・・喉の調子もよくない。今日大丈夫かな・・・」


昔はそんな弱気なこともよくいってたチャンミン


「大丈夫だよ。心配すんな」


いつもそうやって根拠もなく励ます俺
でもそんなんでなぜかあいつは安心するのか、それ以上は何も言わなくなる



今は滅多にそんな弱気なことを言わない
俺が驚く程、自分で体調管理をしっかりやっている


そんなあいつが誇らしくもあり、ちょっと寂しくもあり


たまには頼ってくれよって思うけど
でも・・・・今の俺らにはお互いの自立が必要なんだ






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「この寒さ・・・・雪降りそう・・」

チャンミナが空を見上げる


あまりの寒さに2人して急いで迎えの車に乗り込む






「さっき天気予報でもしかしたら夕方頃から降るかもって言ってたぜ」

マネージャーが教えてくれる

「どーりで・・・。今シーズンの初雪になるかなあ」

「何日か前は半袖でだらだら汗かいてたのにな」


お互いふっと笑い合って、窓の外を眺める







空には灰色の分厚い雲が何層にも覆いかぶさっている
あれは・・・雪雲だ
今日は本当に降るかもしれない






「俺さあ、雪が降るとワクワクするんだよね」

「なんで?」

「なんかうれしいじゃん。昔から妙にテンションがあがるんだよ」

「・・・・犬じゃあるまいし・・・」

「・・・・・」

「僕は嫌だ。寒いの嫌い。あったかい家の中で本読んでたほうがまし」

「・・・・典型的なひきこもりだな」

「ひきこもりで結構。何がうれしくてわざわざ寒い思いしなきゃいけないんだよ」

「雪合戦とかしなかったの?雪だるまとかさあ」

「学校では友達としたけど・・・ヒョンみたくあえて好んではしないよ」

「まじで?じゃあもし降ったらやろうぜ!事務所の前で」

「あなた・・・・・・ここ正気?」


こめかみに人差指をあててあきれ顔のチャンミナ

そういう人をおちょくる態度が・・・ちょっと腹立つんだけど








そんな会話をしながら、リハのスタジオに到着する


もう慣れたもので
お互い何も打ち合わせせずにすぐ呼吸が合う
今日のチャンミナは調子が良さそうだ
海外を行ったり来たりしている今が1番疲れているはずだ
でも最近のあいつはいつも笑ってる
「疲れた」を連呼しながらも
気づけばいつも笑っている



本当に成長したよな



本当にお前を誇らしく思う
お前と2人でステージに立てることを、本当に幸せに思う






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仕事が終わって窓の外を見ると・・・・

もうすでに雪が降り始めていた



「おおっ!!チャンミナ!見ろよ!雪降ってる!!」

「・・・・見ればわかるよ」

「お前テンションあがんないの?」

「・・・だから寒いの苦手なんだよ」




もうかなり夜も更けていて
真っ暗な外と白い雪がとてもきれいで
俺は外に出たい衝動が抑えられなかった







「チャンミナ、デートしようか?」

「は?」

「ちょっとそこまでだよ。次のスケジュールまであと少し時間あるし」

「雪・・・・降ってるけど・・・」

「見りゃわかるよ」




雪はどんどん降り続いていて、地面に早くも積もりはじめていた




「伝説なんだろ?」

「は?」

俺はにやっと笑っていう


「初雪の日にデートした2人は・・・・・・」




「・・・・まじでむかつく・・・」




「冗談冗談」




からかわれてふてくされるチャンミナを見て思わず笑っちゃうけど
ふと・・・・感慨深くなる



「・・あれから・・・もうすぐ1年たつんだな・・・」




ぶつぶつ言いながらも
いろんなものを着込んで俺と一緒に外に出るチャンミナ


おまえのそういうとこ
すごく好きだよ




ゆき1



街灯に照らされて
雪はキラキラ光っていた


いつもは車通りの多いこの道も
今日は滅多に車が通らない



道に積もった雪に足跡をつけながら
俺は久しぶりの雪の感触を楽しんでいた


チャンミナはコートのえりを立て
マフラーをぐるぐる巻きにして顔を隠している
すきまからもれる息が白い




その横顔を見て

やっぱり綺麗だなって思う







「・・・チャンミナ・・・・」

「・・ん?・・」


「・・・・いや・・・なんでもない・・・・」

「・・なんだよ・・・いいかけてやめるなよ」

「・・・・ん・・・・」

「・・・なに?・・・・」

「・・・・寒いな・・・」

「・・・・当たり前だろ、雪降ってんだから」








言いかけて・・・つぐんだ言葉






- あと何回・・・お前と一緒に初雪を見られるのかな・・・ 







お前の悲しい顔を見たくないから

この言葉は俺の胸にしまっておく






もしこの先俺がとなりにいてあげられなくても

お前がもうひとりで泣かないように




なるべくたくさんのあったかい思い出を
お前と2人で
大事に大事に
つくっていきたいと思うんだ



この初雪もまた

そのひとつになればいいなって・・・

そう思うんだ







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寒いのは苦手っていったけど・・・
正直、僕は雪は嫌いじゃない


すべての音を包み込み、信じられないほどの静寂が訪れる
そんな雪の世界は、嫌いじゃない





さっきヒョンが・・・飲み込んだ言葉



なんとなく・・・・わかった気がする




ヒョンが言いかけてやめる言葉は

いつも僕らの未来の話だ






次の初雪は・・・あなたはどこにいるんだろう




僕のとなりに・・・あなたはいるのかな・・・


あなたのとなりには・・・・僕はいるのかな・・・







でも僕は思うんだ


たとえ離れていても


心はいつもそばにいるって






冷たくなった手に息をかけ

とめどなく降り積もる雪を

僕らはただただ黙って見つめていた





「行こうか、チャンミナ」

「・・・ん・・・」






あなたと一緒に見たこの雪を

僕は・・・いつの日か思い出す

きっとすごくシアワセな思い出として

心をあったかくするだろう




そして僕は願う


次の初雪もまた

あなたのとなりで見られますように・・・




僕らはありふれた恋人のように
冷たいこの手をつなぐこともできず



僕はあなたの髪に降り積もった雪を

そっと指先で触れてみた







 

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haruno

Author:haruno
2011年のレコード大賞「why?(Keep Your Head Down)」で伝説の”秒殺トン堕ち”したharunoのブログです。「BL」や「腐」という言葉の意味すら知らなかった私が、もはや脳の9割近くが腐っています(笑)。ユノとチャンミンの「萌え日記」と「妄想小説」をマイペースに書いています。

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